不動産売却 早く・高く売るためのコツとテクニック①

更新日2020-07-11 (土) 23:32:17 公開日2018年10月29日

中古住宅の現状有姿売却には、インスペクションと既存住宅瑕疵保険で物件に付加価値を付けよう!



買主は購入後の安心を真っ先に考えるものです。

新築住宅には、ハウスメーカーや建売住宅各社のアフターサービスが付保されていますが、中古住宅には新築と違ってこのアフターサービスが受けられないということが通常です。
そこで、考えられた制度がインスペクションと既存住宅瑕疵保険なのです。

中古物件を購入した後、大きな欠陥(専門用語で瑕疵という)に気づき、修繕しなければならなくなることほど嫌なものはありません。
日本において中古住宅の売買流通が欧米のそれと比べて極端に少ないのは、この中古住宅の欠陥が怖いことが理由でもあります。

不動産売買契約における一般的な内容では、契約から一定期間内(通常引き渡し後3カ月や半年以内)に見つかった瑕疵についてのみ
売主の責任は無いということにしています。

こうした点に不安があり、日本ではなかなか中古住宅の売買流通が起こっていないと思われています。

そこでこの問題を解決すれば中古住宅の売買流通が積極的に行われるようになると政府が動き始めました。
住宅用不動産売買前にインスペクションの説明義務を盛り込んだのです。

具体的には媒介契約時にインスペクションの説明をすることとなりました。

これを背景に出来た制度が専門家インスペクターによるインスペクションサービスと既存住宅瑕疵保険です。

中古住宅を安心して買いたい、というニーズに応える動きは徐々に活発化していて建物診断などのインスペクションをサービスに取り入れている不動産業者も出てきています。

ほぼ三井のリハウスや東急リバブル、野村不動産アーバンネットなどの大手と言われる不動産業者は、売却時のサービスにこの建物診断(インスペクション)サービスを付加している状態にもなっていて、早く・高く売るために中古住宅の売買に安心を取り入れ付加価値を付けるところまで来ています。

ホームインスペクション(住宅診断)

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務を指します。
【NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会HPから抜粋】

既存住宅瑕疵保険では、万が一保険付保された物件に雨漏りやシロアリの害が起きても最長5年、補修費用の大部分を瑕疵保険でカバーすることができます。

インスペクションサービスは通常5万円から10万円もの費用が掛かり、また必ず既存住宅瑕疵保険に加入できるとは限りません。

そのため、売主としての現状はこれらの費用を負担してまでインスペクションサービスを受けようとは思う現状になく、まだまだ建物診断(インスペクション)サービス実施が多くないという状況にもあります。

しかし、この既存住宅瑕疵保険に加入することで住宅ローン減税の利用ができることにもなるので、購入者にはメリットでしかないのです。

また、購入希望者から建物診断(インスペクション)サービス実施の依頼を売主側にしてもなかなら実施に至らないという状況にもあります。
理由は、費用を負担してインスペクションサービスを受けても、その物件が既存住宅瑕疵保険に加入できなかったら、この負担する費用が馬鹿にならないと考えられているからです。

そこで登場したのが売却時の仲介手数料を安くして、その費用の浮いた分で建物診断(インスペクション)サービス実施をして既存住宅瑕疵保険に加入を現実的にするという試みです。
このサービスを展開しているのは東京都江東区に本社を構えるコーラルという不動産業者になります。

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