不動産売却の流れ
(売りに出すまで~売りにだしたあと)

更新日2020-08-02 (日) 13:09:10 公開日2018年10月29日

flow (4)

不動産の売却をするとき、どんな流れで進行するのでしょうか。
何が、どのタイミングで、どんなふうに行われるのか・・
売主様(売りたい人)は何をすれば良いのか・・

そこで今回は、不動産売却の、売りに出すまでの流れと、売りに出してからの流れをステップごとに分け、それぞれのタイミングで、”不動産会社がすること、また売主様がすることや注意すること”についてのお話をしたいと思います。

通常は、ステップ1の前に、不動産売却を依頼するための不動産会社を選択する必要がありますが、ここでは、複数の中から、信頼できる不動産会社1社が、すでに決まった状態でお話しています。

★目 次★

■売りに出すまでの流れ
(ステップ1~ステップ6)

【S3】①

ステップ1 不動産内覧・現地確認

【S3】④

(不動産会社)
不動産会社が、実際に現地(売りたい不動産の場所)に行き、不動産の内覧、現地確認を行います。
建物があれば建物の中も確認します。


【S3】③375シロ

(売主様)
建物のどこかが壊れている、シロアリ点検の有無
雨漏りがある、そのような内容について、わかる範囲で不動産会社にお知らせしましよう。
また、境界問題、増改築の箇所、敷地内の事件、事故、火事など、そのようなことが、もしあれば後々のトラブル防止のためにも、しっかり伝えてください。
そして、小学校が近いなどの売却したい家のアピールポイント伝えることも大切です。




ステップ2 売却相談・現状ヒアリング

(不動産会社)
売却のご相談、現状ヒアリングをおこないます。

【S3】⑤悩み

(売主様)
たとえば住宅ローンを組まれている場合は、住宅ローンの残額がどのくらいあって、支払いがどうゆう状態なのか、あるいは次の転居先についてのお悩みなどがあれば、出来るだけ具体的に不動産会社に伝えましょう。
不動産会社からの良い提案が可能になります。


ステップ3 売却について各種説明

(不動産会社)
売却についての説明をおこないます。
不動産の売却をされるのは、おそらく初めての方がほとんどとなりますので、出来るだけ詳しく説明します。

【S2】①

・不動産の仲介(売却の依頼)のしくみとはどのようなことなのか
・不動産の業者買取という売却方法は何なのか
・通常売却(仲介)と業者買取とは何が違うのか
・売りに出すエリアがどうゆう場所で、相場がどのくらいなのか
・実際に売りに出すことになった場合、不動産会社は買主さんを探すために広告
 活動を行いますので、その時、どのような活動をするのか
 たとえば、オープンハウス開催、チラシ、ポスティング、インターネット(ポータル
 サイトの利用)などがあります。
ここでは、そのような説明をおこないます。

(売主様)
・相場は、不動産会社に任せるだけではなく、売主様ご自身でも確認されてください。
・不動産への売却依頼のしくみは、不動産会社との契約に繋がりますのでしっかり理解
 してください。
・売却方法の仲介と買取も、大きく異なってきますので重要です。

ステップ4 査定書説明

(不動産会社)
査定書とはどのようなものかを簡単に説明します。
不動産というのは世界にひとつしかありません。
ひとつしかないものに、値段を決めて売りにだしています。

たとえば、マンションであれば、3階の301号と302号では、間取りも違いますし、角部屋かどうかも違います、部屋の広さも変わってきますし、上の階とは眺望も変わってきます。
そのように、それぞれ異なりますので、目安がなければ値段がつけられません。
そのために、査定書というものを作成しています。
ここでは、近隣の成約事例、近隣の売り出し中の物件状況、売却の諸費用なども含め、査定書の説明をおこないます。

また、ここで、レインズとは何かについても説明します。
レインズとは
不動産流通標準情報システムの略称で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピュータ・ネットワーク・システムの名称です。

レインズ

【F3】リガイド

(売主様)
先ほどもお話しましたが、査定(相場)は、不動産会社に任せるだけではなく売主様ご自身でも確認されてください。
ご自身でインターネットでの確認も可能です。
ひとつご紹介します。
「リガイド-不動産一括査定」
売りたい物件を無料で査定できます。


ステップ5 3種類の媒介契約と売却開始価格について

(不動産会社)
不動産会社に不動産の売却を依頼する時には、媒介契約が必要になります。
この契約は3種類あります。

媒介契約

3種類の媒介契約におけるメリット・デメリットを含め説明をおこないます。
また、実際に売り出す価格(売却開始価格)について説明をおこないます。
実は、この売却開始価格が非常に重要になってきます。
あまり高く売り出しすぎると誰も見向きもしてくれません。
反対に安すぎると早くは売れますが、実際に売って欲しい金額とはかけ離れてしまいます。
ここでは、売却開始価格の重要性、反響、案内、契約の関係についても説明します。

(売主様)
3種類の媒介契約は、さまざまな違いがあります。
ご自身に最もあった契約方法を選択してください。

ステップ6 媒介契約締結(売却依頼)

(不動産会社)(売主様)
媒介契約の締結をおこないます。
不動産会社と売主様が3種類の媒介契約の中のいずれかと契約をして、売却開始価格をいくらにして売りに出すかということを決定し契約をします。


■売りにだしてからの流れ
(ステップ7~ステップ12)

【S3】②

ステップ7 物件調査

(不動産会社)
物件の調査を行います。
買主さんへ説明する義務があるため、土木事務所、市役所、法務局などで道路や法律などの調査を実施します。

(売主様)
これは任意ですが、もともとアメリカであった制度で売主さんが費用を負担して実施するホームインスペクション(建物診断)があります。
実際に売主さんが住まわれていても、シロアリがいたり、雨漏り、家の傾きなど、ご存知ない場合もあります。
今の建物の現状を知るために、建物診断を行う場合は、このタイミングで実施します。

ステップ8 不動産購入検討者のご案内

【F3】水回りは特にきれいに

(不動産会社)
不動産購入検討者が現れたら、内覧(売物件を見ること)のご案内をします。
物件説明は不動産会社の担当者が実施しますが、売主様が対応されることも可能です。
窓・カーテンを開け、すべての電灯をつけて、明るい状態で内覧していただきます。

(売主様)
もちろん部屋はきれいな方が良いため、良く見えるように心がけることが大切です。
特に水回りを中心に掃除を心がけてください。
家が汚れていることを理由に値下の交渉をされる可能性もあります。


ステップ9 条件交渉

(不動産会社)
買主さんからお申込みが入ったら、次のステップは条件交渉です。
「不動産買付確約書」(申込)が買主さんから入ってきます。

(売主様)
・買いたいという人が複数名いらっしゃった場合は、良い条件の方を選びます。
・お一人だった場合は、いくらの金額で申し込んできているのか、たとえば手付 
 金はいくらなのか、引渡しの時期はいつを希望されているのか、何か条件がつ  
 いているか、その辺りを確認して、問題がないようであれば、「売渡承諾書」と
 いう書類に記入・捺印します。
 この書類を買主さんへのご返答書ということで返します。
・価格交渉は必ずあると思っていた方が良いです。
 そのためにも販売開始価格の設定は重要になります。

ステップ10 重要事項説明・売買契約締結

【S3】売買契約書

(不動産会社)
・重要事項説明(買主さんに対する説明)を
 行います。
 重要事項説明は宅地建物取引主任者により
 買主さんへ物件に関する重要な事項を説明
 します。
・売買契約書を作成します。

(売主様)
・問題がなければ買主さんと売主さんで売買契約の内容を確認後、契約締結します。
・売買契約が締結されると手付金が支払われます。
・注意する点として手付金を除いた金額は、買主様が住宅ローンを利用されること
 がほとんどです。
 住宅ローンは必ずしも承認されるとは限りませんので安心はできません。

ステップ11 物件引渡し準備・引越

(売主様)
物件の引き渡しになりますが、ここは注意が必要です。
建物(家)は空っぽの状態にしておく必要があります。
基本的にエアコンやカーテンなどは全て撤去が必要です。
引渡しは、売買契約時に買主さんと確認した通りに実施してください。
たとえば、エアコンが売主さんは必要ないが、買主さんはそのエアコンを設置したままにして欲しいということであれば、先ほど説明した契約書に記録として残しておく必要があります。
また、マンションの場合は、事前に管理会社への連絡が必要です。

ステップ12 決済

【S3】司法書士

(不動産会社)
・決済(引渡し)になります。
・司法書士により、物件の所有権を、売主様から
 買主様へ移す手続き(所有権移転登記、抵当権
 抹消登記、抵当権設定登記)が行われます。

(売主様)
・手付金を除いた残代金を受け取ります。
・固定資産税など、さまざまな精算を行います。
 マンションであれば管理費・修繕積立金・駐車
 場なども該当します。
・カギを渡して引渡し終了となります。

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