土地売却のコツ&ポイントを解説

更新日2020-07-11 (土) 23:29:02 公開日2018年11月18日

土地売却

土地を売却するには、二通りの方法が考えられます。
一つは不動産買取業者や買い手を自分で探し直接買い取ってもらう方法、もうひとつは不動産仲介会社に売却の仲介をお願いする方法です。

ここでは、この二つの方法についてどうすれば高く有利に短期間で売れるのかに焦点をあて解説します。

さて、まず買取でも仲介売却でも売るにあたって必ず必要なものが土地の価格です。
まずは土地の価格を知る方法から見ていきましょう。

土地の相場を調査

土地売却をする際には、まずは所有している土地の価値を自分なりに知ることが必要です。
「えっ、売るのだからもう初めから不動産屋に価格を聞きに行ったら良いんじゃない?」と思った人もあるかもしれませんね。

ハッキリ言いますが、初めから直接不動産屋に聞きに行くことほど危険なことは有りません。
初めから不動産屋に行くという事は、鴨が葱もって調理師の前に料理してくださいって行くように危険なことなのです。
特に土地の売却はその他の種類、例えばマンションや一戸建てよりも危険な行為という事を知るべきです。

初めから不動産屋に行くのは危険!

なぜ危険なのか、それは土地売却程騙されやすいものはないからです。
土地は一物四何と言われるほど一つの土地に4つの価格があると言われ、相場もバラバラ、近隣の事例もほぼ知ることができず、
しかも下記に有るようなことを言われたら、いっぺんに不動産屋の口車に乗せられ、安い価格で売却されられる羽目になってしまうのです。

ここで決めてください

①もうすぐその近くの土地を相続の税金納付の為、売ろうって依頼されたんですよね。とても安い価格で良いというからその前にお宅の土地は売った方が良いよ。
今ならこの価格(この場合や対比させられた土地よりちょっと高い価格の提示を受ける)ならウチで買い取っても良いですよ。
だた、今、ここで決めてくださいね。


②あ~っ、あそこの土地は水が出るという噂だからとても安くぢゃないと売れないよ。こんど大雨が来て水が出たらもう売るのはアウトかな。
今なら・・・「あとは①の提示法と同じ話法で営業を受けます。
 
この手法は親の相続に際しよく使われる方法です。


③古屋がある場合は、あ~っ、あの古屋付きの家ね。あそこ気になってたんですよね。最近よくこの辺でいたずら多くて、産金も不審火があったばかりなんですよ。
しかも前にもその家の前で怪しい人見かけたんですよ。ちゃんと管理した方が良いですよ。もう売るからって管理怠ってると火事になったりしたご近所さんにも迷惑か掛かるし、もしけが人でも出たら損害賠償なんてもあるし、今ならこの価格・・・「あとは①の提示法と同じ話法で営業を受けます。
 
この手法は親が亡くなり放置していた古屋付き土地の場合によく使用されます。

このようなトークで、せっかく高く売れるかもしれない土地をみすみす相場より安く不動産屋に直接売るという事も多々あるのです。

こうならないためにも、土地売却をする際に、まずは自分の土地の価値を自分自身で調べ知っておく必要があるのです。

また、騙されないにしても土地を売るという事は一生に二度三度とあることではないでしょう。
その為、土地の価格を先に知っておくことでそのあとの行動を有利に動かすことができるというメリットもあるのです。


さて、自分自身で土地価格を調べる方法ですが、とても簡単な方法なので以下ではその方法と利用したいサイトをご紹介しましょう。

①過去数年の成約価格や取引状況を調べる方法から相場を調べる

『土地総合情報システム」というサイトがあります。
これは、国土交通省が運営しているサイトで不動産の取引価格、地価公示・都道府県地価調査の価格を検索してご覧になることができるWEBサイトです。

まずこのサイト利用では、過去の成約価格や取引状況を調べられます。
しかも対象とするエリアの数年分の平均単価をグラフで見ることができるので、変動状況も知ることができます。
もし売りたい土地がすでに建物がなく更地になっている場合には、より具体的な金額がわかるようになっています。

【S5】土地総合情報システム
【「土地総合情報システム」http://www.land.mlit.go.jp/webland/

もうひとつ良いサイトがあります。
それは、資産評価システム研究センターが運営している「全国地価マップ」というサイトで、土地の評価額を調べることができます。

なお、土地の形によって計算方法が変わりますので、詳しい計算については「土地の積算価格の計算方法について」を参考にしてみてください。

≫土地の積算価格の計算方法について

土地の一物四価と言われる理由に、評価基準が主に国土交通省の「公示価格」、都道府県の「基準地価」、国税庁の「相続税評価額路線価」、市町村の「固定資産税路線価」があるからです。
また、実際に取引される価格も含めると一物五価とも言われています。

さて、これら価格に対して土地の積算価格は、資産評価システム研究センターが運営している「全国地価マップ」から土地の形状、接道状況などの要因を事情補正しながら、土地の積算価格の計算をします。
尚、この4つの価格はまとめて調べることができますので、ぜひ利用してみてください。

一例)整形土地の積算価格の計算
例えば、路線価が25万円/㎡の整形地、土地面積が100㎡の土地の積算価格は「2,500万円」になります。

実際の売買取引の中では様々な形をした土地があります。
角地や旗竿地、土地の形、両面が道路に面する土地など、土地の持つ要素によって積算価格は変わります。


全国地図map
【「全国地価マップ」http://www.chikamap.jp/chikamap/Portal?mid=216

土地の査定を依頼する

さっ、土地のおおよその価格が分かりました。
次は、不動産屋にゴォー、ではありません。まだ早計です。

不動産屋に行く前に、今までの流れもあるのですからサイトを使って不動産会社の査定額を調べてみましょう。
今は一括査定サイトなる便利なサイトが有るんです。
しかも査定は全て無料なのです。
このサイトを利用し、複数社いっぺんに査定の依頼をしてみましょう。

具体的な自分の土地の売却額はいくらなのか?を知るには、これら無料で利用できる一括査定サイトで簡単に査定してもらい、ちょっとでも危ない橋は渡らない、鴨が葱もって出向かないことに越したことはありません。

ここでの注意点は、不動産会社によって査定基準が異なり査定額も違う可能性が多々あるという事でしょう。
そのため、複数社に査定依頼はした方が良いという事です。

また、その他にも売却査定サイトを利用するメリットはります。
査定サイトはNTTなど大手運営で、その厳しい審査基準をクリアした信頼できる不動産会社のみ登録されています。
しかも、その不動産会社には出向かないで一度で複数社に査定してもらえるし、そのため最も高い金額で売却できる可能性が大きいんです。

不動産売却情報協会のオススメのサイトは「より楽に高く売りたいなら是非活用したい!おススメ不動産売却査定サイトのランキング」で紹介しています。

尚、この段階では、まだ、もしお持ちの土地に建物があったとしても「土地そのものがいくらくらいか」の見当がつけられればOKです。
査定を数社取ったとしてもまだまだ参考程度としておきましょう。

さて、ここまで順調に来ました。
次は本当に売り出すかどうか決めることです。

売り出す場合、売出価格は査定額を参考に売主自身が自由に決めることができますが、実際に売出価格で成約できるとは限りません。
買ったときの金額や、残っているローン、住み替えの資金など、個人的に売りたい金額はあると思いますが、少しでも早く、高く売るためには、どうすればいいのか?

わからないこと

例えば、売却価格の決め方、売却を任せる不動産業者の選び方、売却のために係る費用などまだまだ分からないことが多いです。
売却する上での条件も決めなければいけません。
以下では、それら具体的な売却活動について解説していきます。

売却条件、必要な時間やコストを確認

土地の売却で成功するためには、土地の価格がおおよそ分かっただけではまだまだだめです。
土地の詳細把握、売り出し価格の設定や目標成約価格の設定、準備する種類やその取得方法、各種手続き、媒介契約から売買契約など複雑でわかりにくいことがたくさんあり、これらを全てクリアしていかなければいけません。
従いまして、少しでも円滑に売却を進めるためにこれら各事項の気をつけるべきポイントをあらかじめ押さえておくことが大切なのです。

土地の詳細を把握しよう

①境界線

土地を円滑に売却するためには、売却する土地の詳細を把握している必要があります。
土地の広さ(売買対象面積)はもちろん、権利関係、境界、地盤や土壌の状態などなど売却に関連する土地の詳細情報は多岐にわたります。
特に売買対象面積、権利関係、境界などはとても重要な事項です。

必ず関係書類で確認しましょう。
もしこれらの関係書類がない場合、関係各機関から取り寄せるかさもなければ新しく作らなければならなくなる場合もあります。

関係各書類を知ろう

≫不動産登記簿
所在や地番、地目(土地の用途)、地積(土地の広さ)、土地の所有関係や担保設定などが表記してあります。
ただし、表記と土地の実態は必ずしも一致しないので注意が必要です。
登記された時期が古い土地では境界が間違っていたり、測量が不正確だったりすることがあります。
また土地の所有権を示す登記簿の「甲区」は届け出が義務づけられていないため、古い表記のままになっていることがあります。


≫測量図(確定測量図や地積測量図)
買主は土地の状態、特に境界と実際に使える有効宅地面積などを知りたいと思っています。
このため必ず、隣接するすべての土地との境界と実測された土地面積をハッキリした確定測量図か地積測量図を用意しましょう。
もし、これら書類がない場合、土地家屋調査士などに費用を出して作成してもらわなければならないでしょう。

土地売却・まとめ

土地の売却では、土地の価格と土地状態の把握が絶対必要になります。
これらがはっきりしていない場合、買い手が現れないか、もし現れてもその買い手と売買交渉で価格の他にも条件交渉があるでしょう。
従って売却する前にしっかり土地状態を把握し、無い書類は準備して売却に臨むようにしましょう。

尚、相続などで測量などが間にあわず完了していなかったり、古屋付きの土地の場合、不要な建物の撤去や測量は、どちらの負担で行うかということが売買条件に盛り込まれます。

場合によってはこれら費用は大きなコストになるので、交渉の際にはしっかり確認することが大切です。

買主は買った後の瑕疵が怖いものです。
従って、土地が工場跡地や工場跡地などの場合、その状況によっては種々の検査や建物の撤去などを行う必要があるため、土地売買にはある程度の時間がかかります。

時間的なゆとりがあれば、余裕を持って交渉に当たれますから、土地の売却に際してギリギリのスケジュールを組むのは避けたいところです。
最低でも3カ月はかかるものとみて早めに取りかかるようにしましょう。

土地売却においては、時間とともに一定のコストもかかります。
不動産仲介会社に支払う「仲介手数料」や「売買契約書の印紙税」の他、「測量費用」「解体費用」「譲渡所得税」などの支払いを求められることがあります。
土地が債務の担保になっている場合には「抵当権抹消費用」が必要となるため、あらかじめ用意しておかねばなりません。
納得いく売却の為、十分に時間をとって、査定で接触した不動産業者を中心に選考を進め、いろんな面で売却力調整力のある担当者の力も借りるようにしましょう。

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