不動産売却活動時(内覧時)に売主さんがしてはいけないことって!?

更新日2020-07-11 (土) 23:52:49 公開日2019年3月30日

①売主がしてはいけないこと

不動産を売却する時は、次の流れで進行します。

不動産売却(仲介の流れ)

1.物件の査定ご依頼
売主さんが複数の不動産業者へ査定を依頼します。

【S10】査定依頼375

2.現地調査
不動産業者が現地に伺い調査をおこないます

訪問調査300

3.売却価格の提示
不動産業者から売主さんに査定価格を提示します。

②査定価格提示

4.不動産会社と媒介契約の締結
媒介契約には次の3種類があります。売主さんと不動産業者間で、いずれかの媒介契約を結びます。

媒介契約

5.売却活動
不動産業者が購入希望者を探すための活動を行います。

売却活動

6.内覧希望者への案内
購入希望者が物件の見学に来ます。

③内覧

「5.売却活動」および「6.内覧希望者への案内」→この時、売主さんがしてはいけないことがあります。

売主さんが、してはいけないこととは…

🏠売却物件について過度なアピールをする

▶良いところを伝えすぎる

売却活動のひとつに内覧(内見ともいいます)があります。

✿内覧(内見)とは
内部見学を省略したものです。
不動産業者から物件情報を紹介してもらった購入希望者が、実際に訪れて、物件(室内を含む)を見学することを言います。

この内覧時の問題として、売主さんから購入希望者へのアピールがあります。
これにより、売却が失敗に終わる可能性があります。

売主さんとしては、家に対する思い入れもありますし、買ってほしいという気持ちもありますので、どうしても、その物件のさまざまな良いところを伝えたくなってしまいます。
これは、仕方ないと言えば仕方ないことなのですが、その物件の良いところと言うのは、売主さんあくまでも見にきた人(購入予定者)がどう思うかということです。

しかし、どうしても、売主さんが、「ここはこうなってます。ここが素晴らしいんです。」と、あまりにも過度なアピールをしてしまう傾向があります。

これは逆効果で、購入予定者としては、押し付けられている感じに受け取ってしまいます。

内覧は、購入希望者が、その家に住むかどうかを判断する大切な作業です。
「ゆっくりと自分達が住んだ時のイメージをしたい」と思っています。
そんな時に、売主さんが過度なアピールで押し付けてくるわけですから、売り込みされてるように感じてしまうのです。

④押し付け・売り込み

物件のアピールは経験豊富な不動産業者に任せましょう。

▶売主は絶対アピールしてはいけないのか?

Q&A

それでは、売主さんから購入予定者に、まったくアピールしない方がいいのかと言うと、そうではなく、購入予定者から何か質問をされた時に、何か一言二言アピールを入れて答えるという程度がベストです。

購入希望者からよくある質問
「子育ての環境(保育園・幼稚園)どうですか?」 
「スーパーはどちらに行かれていますか?」
「騒音などはないですか?」

このような質問をされた時に
「公園が近くにあるから子育てをするにはとてもいい環境ですよ」
「こんなスーパーがあってとても便利ですよ」
この程度のアピールをすれば、購入予定者も押し付けを感じることなく、住んでる人の生の声として素直に受け取ることができます。

購入希望者としては、現在住んでいる人でなければわからないことが気になります。
中には、その物件を売却する理由を聞いてくる可能性もあります。
「売らなければならないような良くない環境があるからでは?」と考えるためです。

質問されてないことを過度にアピールすることは控え、質問されたら、積極的に、的確に答えてあげることがベストです。
購入希望者が、自分達のペースで、ゆっくり内覧できる状態にしてあげることがポイントになります。

🏠掃除が行き届いてない

屋外、屋内ともに、掃除が行き届いていない場合、その物件は雑に扱われていたという印象を与えてしまいます。

▶リビングの掃除

リビング

内覧時、購入希望者の目に最初に入ってくるのはリビングです。
家族団らんの時間をすごすスペースをイメージされるからです。
そのリビングに物がたくさんあったり、掃除が行き届いていなかったりするとかなりのイメージダウンになってしまいます。
可能な限り、きれいに掃除して、広く明るく見えるようにすることがポイントです。

▶水回りの掃除

水回りは特にきれいに

水回りは特に女性が気にされます。
水垢など、特に汚れが目立つ場所でもあります。
ここが清潔な状態でないことも大きなイメージダウンになります。
反対に水回りがキレイなだけで、その物件の印象はかなりよくなります。
トイレ・バスルーム(タイル)・レンジ・換気扇など
可能な限り、清潔な状態になるよう掃除することが大切です。

🏠不動産業者のやり方に口出しする

売れる物件と売れない物件というのは、どうしても出てきます。
売れない理由というのは、単純に言えば「高いから売れない」「時期が悪いから売れない」などいろいろあります。

⑤口出し

この売れない理由を、「不動産業者がちゃんとやっていないからだ」と思い込み、不動産業者の営業マンに「あーだこーだ」と口出しするのは、正直あまりよろしくないと思います。

不動産業者としても、実際問題、その物件を売るために動かなければ仕事(報酬)になりません。
そのため、やれることはやっているはずです。
ただし、本当にまったくやってないということであれば話は全く別です。

ちゃんとやっていることを前提としてお話すると、不動産業者は、売却を成功させるために、
・販売図面の作成
・多くの不動産業者へ売却物件の情報を共有するためにレインズへ登録
・自社のホームページ掲載
・不動産ポータルサイトへ掲載
・不動産情報誌への掲載
・新聞折り込みチラシ・ポスティング
・オープンハウス開催(内覧)
など、さまざまな売却活動を不動産業者の負担でおこない、売却物件への問い合わせ状況や反応、売却活動の経過報告を営業マンから売主さんに定期的に報告します。

懸命に売却活動を行っている不動産業者に対し
「もっとこのエリアの広告をだしてくれ」
「この表現をもっと伝わるようにしてくれ」
「折り込み広告は来週入れてくれ」
「現地販売やってくれ」
このように、売主さんが、思いついたことを、どんどん言ってしまえば、不動産業者の営業マンもやはり人間ですから、やる気がなくなってしまう人も中にはいます。

中には、本当に動きの悪い営業マンもいます。
そのような営業マンにに対して、お尻を叩くという意味であれば、まだわかりすが、必ずしも、そのような営業マンばかりではありませんので、ちゃんとしてる営業マンにしてみると、不満がたまってしまいます。

営業マンのやる気がなくなれば、当然、売却活動も上手くいきません。
これは悪影響です。

🏠まとめ

不動産の売却というのは、売主さん一人では出来ません。
当然、物件は不動産業者のものではありませんので、不動産業者だけでも出来ません。

不動産売却は、売主さんと不動産業者が共同で力をあわせて売っていくことになります。
つまり、売主さんと不動産業者の営業マンは、ひとつの結果に向けたパートナーなのです。

信頼できる営業マンとパートナーになり、今回お話したように、売主さんからではなく、不動産業者の営業マンが行った方が良い場合もありますので、任せる部分は全面的に任せましょう。

売主さんと営業マンの息の合った売却活動であれば、不動産売却が成功する可能性は高くなると言えます。

⑥パートナー

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