不動産売却の方法(不動産業者仲介&不動産業者買取の流れ&手順)

不動産売却の方法【不動産業者仲介&不動産業者買取】

更新日2020-07-11 (土) 23:49:40

はじめに

不動産の売却は一生に一度あるかないかの重要な事です。
不動産を売却しようと思い立ったとき、トラブルなく売却したいけどまず何をすれば良いのかどれくらいの準備と期間が必要なのかわからないことばかりではないでしょうか。
不動産の種別や条件、タイミングによってもケースバイケースではありますが、なるべく高くより良い条件で不動産の売却を行うためには、ある程度全体の流れを把握しておくことが大切です。
実は不動産売却は3つの方法しかなく、この3つの方法を知り利用することですべては解決するのです。
ここでは、この 不動産売却の3つの方法について解説します。

★目 次★【不動産売却の方法(不動産業者仲介&不動産業者買取、個人間のみで売買)&流れ(手順)】


3つしかない不動産売却の方法とその流れ方(手順) 

不動産売却方法にはポピュラーな2つの方法+イレギュラーな方法の1つしかありません。
ひとつは不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法【買取】で売る方法、もうひとつは不動産会社が個人など買主との間に入り取り引きをまとめる【仲介】で売却する方法、イレギュラーなひとつの方法は、不動産会社の介在無しに個々人間のみで売買する方法になります。
いづれの方法で売却するのかを決めるには、売却の理由を明確にすることでおのずとその答えが出てきます。

1.具体的に考えたい売却する理由

まず売却する理由を明確にしましょう。
本当に売却する必要があるのかを考え、本当に売却する場合、不動産を売る理由により売却する方法もその全体スケジュールも違ってきます。

不動産売却の全体スケジュールはマンションと一戸建て・土地のみの売却では気を付けるべきポイントが違ってきます。
それぞれのポイントをしっかり理解し、売却に臨めば失敗することは有りません。

無題

不動産のご売却は、お客様(売主様)のご事情、スケジュールなどによって、最適な売却方法が変わってきます。
様々な理由がある不動産売却ですが、その理由によって売却価格や時期など、今後どのようにして進めていくのかある程度イメージできます。
従って、不動産のご売却の方法を選択する前に、まずは売却の理由を明確にしておくことが大切です。
さて、売却する理由が明確になりました。次はその理由から判断することになる不動産売却の具体的方法をご説明しましょう。

2.具体的な3つの売却方法

不動産会社の買取で売却

「買取」とは不動産を売りたい人が、直接不動産会社に売る方法です。

買取

売主のメリットは、なんといっても早く売れて代金受領の時期が明確になることでしょう。
買い替えで売却する人や、住み替えで売却する人にはスケジュールや資金計画が立てやすく、買取専門不動産業者への相談では一週間以内に売却代金を受領することも可能なケースがあります。
また、その他のメリットとしては購入希望者の内覧の手間がかからないこと、物件の広告が出されることもないのでご近所に売却を知られずに済むこと、仲介手数料が発生しないことなどがあります。
しかしデメリットもあります。
不動産会社は買い取った不動産を転売して利益を得ることが目的なので、売却価格は仲介で売却するよりもずっと安くなり価格面では不利になるのです。
買取の場合の売却価格は仲介で売却する場合の売却価格の7~8割程度になるのです。
例えば、仲介での売却価格が4000万円とした場合、買取での売却価格は2800万円から3200万円にしかならないという事です。
4000万円を仲介で売る場合の仲介手数料は通常「(売却価格×3%+6万円)×消費税」となり約130万円となるので、買取との差額は約600万円から700万円にもなります。
このように買取の場合、仲介手数料は発生しませんが、価格差が大きくなるのです。
売主がこの金額の差に納得すればすぐに売却可能ですが、この差はとても大きいので日本では買取で売却する人は売却する人全体の50人に1人とか2人しかいません。
ですので、よほど急いで売却する事情がある場合を除いて、買取を選ぶ人は少数派になります。


不動産会社の仲介で売却

「仲介」は大多数の人が選択する最もメジャーな売却方法となります。
売却する人からの「仲介」を簡単に言えば、不動産を売りたい人の依頼に基づき不動産会社が広告活動などを通じ買い手を探し、売りたい人と買いたい人との間に入って売買取引を行う方法です。

仲介jpg

この場合の売主のメリットは、「物件調査&査定」から「買主探し」「契約決済引渡し」まで、プロである不動産会社が介在するので何事にも安心安全なことでしょう。

デメリットはいつ売れるか約束が無く、売れる時期が確実にはわからないので、生計のスケジュールが立てにくいこと、買主を探す時間や内覧などが必要になることが多いので、代金受領の時期が明確に出来ないこと、売買成立したら仲介手数料が発生することでしょう。

しかし、大多数の売主が選ぶにはそれなりの大きな理由があります。
仲介で売却することで、手元に残るお金が最も多くなる可能性があるのです。
仲介での売却は、すぐに買い手が見つかるとは限りませんが、なるべく高く売りたい人は、この仲介を選ぶことです。


個々人間のみで売買

売りたい人と買いたい人が不動産会社などを利用せず、直接売買取引を行うことになります。
親族間や友人間、お隣りさんなど近い間柄の売買の場合に利用される方法です。
この方法の良いところ(メリット)は、まず不動産会社が仲介に入らないので仲介手数料が発生しないという事でしょう。
それ以外のメリットは有りません。
ではデメリットはどうでしょう。
デメリットはたくさん有ります。
この方法では、買いたい人が銀行などの金融機関の融資を利用する場合は、まず成立することは有りません。
金融機関が購入代金を融資するためには書類チェックすることが絶対条件だからです。
また、素人では不動産売買契約書類の作成が大変であり、事実上作成はほぼ無理でしょう。しかも契約内容などの確認が不十分になりがちで契約各条文がしっかり出来ていない場合トラブルになりやすい可能性大になります。
また、所有権移転手続きやトラブルになったときに自分達で対処するしかないので、解決できないままになってしまいかねません。

●マンション売却で気を付けたいこと
・マンション独自の売却の流れについて知りたい 
・マンションの注意点って何?       
・マンション売るときに必要な費用を教えて!
・マンションを売るのに必要な書類って何があるの?
・個人間でマンションを売買するのって可能なの?


●一戸建て、土地のみの売却で気を付けたいこと
・土地建物売却の流れについて知りたい 
・土地建物売却の注意点って何?       
・土地建物を売るときに必要な費用を教えて!
・土地建物を売るのに必要な書類って何があるの?
・土地建物売却の際の査定方法の種類と特徴
・個人間で土地建物を売買するのって可能なの?


不動産会社の買取で売却する場合の高値で売る方法

②買取の流れ

1.即時買取

「即時買取」とは、言葉の通り不動産会社にすぐに買取ってもらう方法です。
この方法は、早急に不動産を売却する必要がある人に向いています。
しかし、売却価格が買取保証と比べて安くなる傾向があります。
この点は認識をしておきましょう。

2.買取保証

「買取保証」とは、一定の期間を設け売却活動をした後、その期間中に買い手が見つからなかった場合、売却活動前に約束した価格で不動産会社が買い取る方法です。
この方法は売却期間に少し余裕がある方に適しています。
また、仲介で売却できるかもしれないので、少しでも高く売ることを目標としつつ、しかし買い替えなど期限もある場合には、仲介で売れなかった場合その期限に買取してもらう事ができるという利点があります。

不動産会社の仲介で売却する場合の高値で売る方法

不動産会社の仲介で売却する場合、少しでも高値で売るためには売主が事前にやっておかなければいけないことが有ります。

不動産売却(仲介の流れ)

基本:まずは、宅地建物取引業の免許番号を確認しよう。

免許番号の()内の数字は、免許の更新回数を示しています。
免許は5年毎に更新されており、数字が大きければ大きいほど営業年数が長い、ということになります。
営業年数が長いというだけで、信頼できる不動産会社と判断するのは危険ですが、ひとつの指標となります。
不動産会社を調査・確認することから売却活動は始まっているのです。
不動産会社には売買を専門とするのか、賃貸を専門とするのか、または賃貸管理を専門とするのかなど、専門とする各タイプが有りますので、不動産業者がどれを専門とするのかも調べておきたいものです。
なお、以下では売主がやらなければならないことを順次挙げてみました。

1.高値で売却をするポイント

売却の理由や希望条件などを整理することがとても大事です。そのうえで住宅ローンの残債額を確認すること、また売却に必要な書類を準備をしましょう。
不動産売却にかかる期間を考慮し、売却スケジュールに余裕と計画性を持ちましょう。
家の買い替えの場合、「売る」と「買う」どちらが先かも十分に考え行動すべきです。
先に売却目標価格と売却下限価格を決め、売却価格は端数価格、例えば4980万円などとし、価格の魅力を引き上げる工夫をします。また価格交渉や値引きの際は、お得感を演出する努力も必要となります。
もし3カ月間で売れる気配がなかった場合のことも考えておくことも重要です。
もし売れないときは、その理由を検証し時に仲介会社変更も検討しましょう。

2.自分で価格相場を知らべてみる

売却に適したタイミングを見極めるためにや、近隣相場状況を把握するためにも、自分で実際にいろいろな不動産系ポータルサイト(不動産売買情報)をチェックしてみましょう。
ここで注意すべきは、不動産は有一無二のためそれぞれに特徴があり定価がないといこととです。
自分で価格相場を知らべてみるときの大事な視点は、あくまで物件の周辺相場を知り、いくらぐらいで売れそうかの目安を立てることに徹してください。

3.情報収集、不動産会社に査定を依頼する(売却のご相談)

近隣の成約事例に基づき、いくらぐらいで売れるかの根拠となる「査定価格」算出します。
今では定番となりつつある一括査定サイトの利用がおすすめでしょう。同時に複数の不動産業者へ査定依頼することができるので、売却の相場価格を知るのに便利なサービスです。
査定には通常机上査定と訪問査定が用意されています。
ここで注意すべきは、高い査定額には要注意すべしということでしょう。
売主の立場としては、高い査定額を提示してくれる不動産会社に依頼したくなるものですが、必ずしも不動産会社が提示した査定額で成約するという訳ではありません。
査定額についての根拠や、販売手法、販売スケジュールについてきちんと説明をしてくれるか、ぜひ確認しましょう。
もし売却と賃貸を迷っている場合、査定価格と売却理由を基に、売却するべきか、また賃貸にするべきかを相談しましょう。
なお売却、賃貸における必要書類を集めるのもこの時期に行いましょう。

4.査定を依頼したエリアでの販売実績があるか

不動産会社にも得意分野・不得意分野があります。
うまく売買契約をまとめるには、ある程度の実績と経験が必要です。
査定物件のエリアで複数回の販売実績があるかどうかもポイントとなります。
査定時に査定担当者に実績確認したり、会社ホームページ等で確認しましょう。

5.売却費用を調べる

売却時には諸費用がかかります。
実際は「売買価格-諸費用=手取り金額」となることから、諸費用には、仲介手数料、登記費用、その他(印紙代など)、必要に応じてかかる費用(税金・引っ越し・クリーニング費用など)などがあります。

6.売却を依頼する(不動産会社と媒介契約の締結)

不動産のご売却を決断されましたら、売却価格を打ち合わせして売却を依頼する「媒介契約」を結びます。
不動産を不動産会社の仲介で売る場合、売り出し価格を決め媒介契約を結ぶこととなります。
売却活動の内容や説明を聞き、十分に納得した上で媒介契約を締結します。
主な媒介契約の形態は3つあるので、自分の希望する売却方法などを踏まえて、どの契約を結ぶか決定しましょう。

詳細は下記から確認することができます。

不動産売却!専任媒介VS一般媒介 何がちがう?どっちがいい?

また、どのような流れで売却されるのか、購入希望者とどのように交渉すべきかなど、スムーズに売却するために注意すべき点も理解しておきましょう。

7.売却活動(価格を決め、物件を売り出す)

媒介契約を締結しましたら、不動産会社は、さまざまな売却活動を通して購入希望者を探します。
お客様へのご紹介・ご案内もそうです。
内覧時はおもてなしの心をもとう!
ネットとリアルの販売活動
インターネット掲載やチラシ折込・ポスティング配布など、幅広い営業活動が始まると、お問合せ頂いた購入検討者の方に実際の物件を見学してもらうことになります。いつ内覧が決まってもすぐ対応できるよう、しっかり下準備するのも物件を早く売却するコツです。
物件の販売用の図面を作成したり、レインズ(不動産流通標準情報システム)に登録したり、広告を展開して購入者へアピールします。

売買契約を結ぶまでにすること

内覧時に気をつけたいポイント

●内見に対応する

販売活動報告を受ける

●どのような広告媒体で営業活動を行っているか
●問い合わせの件数やその反応
●近隣の売り出し物件の販売状況

購入申込

●売買条件の交渉を行う
●引渡猶予の交渉ある場合のこと
●売買契約に必要なもの

7.売買契約を締結

購入希望者が見つかり、売買条件の交渉がまとまったら宅地建物取引士立会の下、不動産の細かい概要を記した重要事項の説明を行います。内容を十分理解し、ご納得頂けましたら売買契約を行います。このとき、買い主から手付金を受け取ることになります。
売買契約日当日の流れ 
売買契約を別々に行うパターンもある

8.売買決済、不動産の引渡し

引渡し日が決まったら、引き渡すための準備に入ります。
残代金の受け取り、鍵の引渡しは同時に行うため、その日までに引っ越しを完了させておきましょう。
売買物件に住宅ローンが残っている場合は、金融機関れ連絡し残債を清算し、ローンの解約、抵当権の抹消を行う必要があります。
また、引き渡した後の税務申告などの手続きも漏れのないよう気をつけましょう。
土地、建物の引き渡しの場合、現地の立会いをする
不動産売却時の売主責任について

9.確定申告

不動産を売却したことで利益が出れば、売却した翌年に確定申告する必要があります。
確定申告は難しく考えなくても大丈夫!
もしわからないことが有ったら税務署に連絡しましょう。
分からないことは税務署職員が優しく教えてくれますからどんどん利用すべきです。

まとめ

今回は、不動産売却の手続きをスムーズに進めるための一般的な流れについてご紹介しました。
全体の流れをイメージして、しっかり頭の中に入れていただけたでしょうか。
不動産の売却は、一生に何度も経験することではありません。
後悔しない不動産の売却となるよう、しっかりイメージしその都度忘れたら確認しましょう。

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