【海外不動産】いい話だけを信じて海外不動産を考えていませんか?
更新日2020-07-12 (日) 00:01:30 公開日2018年11月21日
不動産投資をする人は、一般的に、”本・ネット・専門のセミナー”などで情報を知ることが多いと思います。
その情報を知って、日本不動産より海外不動産の方が良いと考える方もいらっしゃるようです。
しかし、実は、海外不動産の説明は、ほとんどパターン化しており、海外不動産に対する話がとても良すぎることがあります。
いい話だけを聞いて、海外不動産を考えている人はちょっと待ってください!
その良い話が、すべて嘘の説明というわけではありません。
その通りの場合もあります。
ただ、海外不動産は、正直、日本では考えられないようなとても危険な実態があります。
海外不動産の良い話
日本は、少子高齢化がすすみ、国の借金も大きい
↓
これからの日本の不動産はだめ
↓
資産をもつなら海外(アジア)!
このようにパターン化している傾向があります
▶海外(アジア)には成長がある!
たとえば、カンボジアやフィリピンであれば、いろいろ大変なこともあって、今、平均年齢が26歳です。
経済成長率も8%で、これからどんどん成長していきます。
▶海外(アジア)は不動産が安い!
たとえば、カンボジアやフィリピンで、1千万円程度の不動産を買っても、8%という経済成長率でいくと、10年後には5倍になります。
「3年で完成します!その頃には1000万円が1400万円になります!3年後に完成した時点で売るだけで400万円の儲けになります!」
「このマンションをずっともっていたら、10年後には4000万円になります!」
結論として、「日本はどんどん下がる、海外はどんどん上がる、だから海外不動産が良い!」というパターンの説明です。
そのような良い部分だけの説明を聞いた人は、とうぜん頭の中がバラ色になるでしょう。
海外不動産の良くない話
海外は、日本より気候もいいし不動産も安いのに、とても良い物件が買えると聞いたことがありますが、やっぱり
そんな良い話は事実ではないのですか?
良い話が、すべて事実ではないと言っているのではありません。
しかし、その裏には別の事実があります。
その別の事実を詳しく説明してないことが多いため、当然、知らない人も多いと思います。
''デメリットやリスク''は必ずあります。
デメリットやリスクを詳しく説明してないところは、何かあった時がいけないので、さらっと説明したり、資料の下に小さく買いてある場合もあります。
デメリットやリスクを知らないまま、良い話だけを聞いて、特に不動産投資初心者の若い方や、そこまで預貯金の余裕がない方などが、場合によっては、ほかの買い手の分まで買ってしまうこともありますので、非常に危険です。
デメリットやリスクは具体的にどんなことがありますか?
▶プレビルド(Pre-build)
プレビルド(Pre-build)という言葉をご存知でしょうか?
✿プレビルドとは
工事が着手される前に物件を購入することを指します。
日本では馴染みのない言葉ですが、マレーシアやカンボジア、フィリピンやシンガポールなどの東南アジアでは、物件の購入時に一般的に採用される支払い方式です。
「ビルト」は建てるという意味、「プレ」は、これからという意味です。
日本では、通常、完成後に売りに出しますが、東南アジアでは着手される前に物件を購入します。
(例)
新築マンション(3年後完成予定)
Aさんが、〇分の1を購入
Bさんが、〇分の1を購入
このように、まだ完成していないマンションを事前に購入します。
こわいのは、「このマンションが完成しないことがある」ということです。
未完成のマンションがそんなにたくさんありますか?
もちろん、ちゃんと完成する場合もあります。
しかし、このような事例は、日本人からすると「嘘でしょう!?」となりますが、海外ではけっこうたくさんあります。
見ただけでもわかります。
完成してないのに、平日でも人もいないし、工事が進んでいる様子もありません
途中で工事が止まっているマンションは、おどろく程たくさんあります。
マンションが完成しない理由は何ですか?
たとえば、途中まで工事が進んでいたとしても、そこから先の工事を進めるためのお金が集まらないことがあります。
お金が集まったら、また工事を始めるとは思いますが、一度、工事が止まってしまった物件は、その後、投資する人もいなくなります。
また、建築中のマンションの隣りに、更に魅力的なマンションが建ち始めて、そっちに投資する人達を取られてしまうということもあります。
既に購入しているAさんやBさんはどうなりますか?
「工事が遅れています」などと言われて、3年で完成するはずだったのに、4年、5年・・と待たされることになります。
訴えることはできないのですか?
海外ですので、日本で訴えたとしても日本の法律は届きません。
その物件を紹介した会社や日本語を話せる担当者などもいなくなったりします。
そうなると探すことも困難です。
結局泣き寝入りになります。
▶業者リスク
正直言って、間に入る業者は、詐欺まがいのところが多いというリスクがあります。
いろんな話を上手にして、国内セミナーや見学ツアー、現地での接待など非常にうまくやります。
「劇場型詐欺」
いろんな登場人物が出てきます。
AさんやBさんの立場となり、「私、投資しました!お金も入れました!」と言うようなサクラもいます。
「もうお金を入れてる人もいるし、この物件は大丈夫だろう」
そう信じて投資してしまうと、お金が入ったのを確認した時点で、姿を消すという場合もあります。
電話もメールも連絡はとれません。
それが最も悪いケースです。
ほかにも、詐欺ではないのですが、慣れてない未熟な業者もいます。
そのために、さまざまな被害を被ることも少なくありません。
これも、詐欺ではないかもしれませんが、真実が見えにくい部分があります。
・賃貸に何年かだしたあとで売ってくれるだろうか
・売却する時もちゃんと手続きしてくれるだろうか
・手数料を必要以上に多くとったりしないだろうか
・引渡しの時に交渉することは出来るだろうか
日本の業者と比べ、そのような細かな部分も見えにくいというリスクがあります。
詐欺にあった時、どうすればいいですか?
自分で、現地の弁護士を雇って、海外の法律と戦うことができるでしょうか。
結局、このパターンでも泣き寝入りになってしまいます。
日本でも同じですが、海外では、特に業者選びが重要です。
何度も言いますが、日本の法律は届きません。
仮に、日本の警察に、「逃げた業者を捕まえてください」と言っても届きません。
▶建物が雑
日本の建物はやっぱり良くできています
何と言っても海外と比べて、日本は施工する人達の腕や緻密さが違います。
わずかな隙間も作らないように本当に緻密です。
海外の場合、外観が日本と違う独特のものがあり、それを良いと思う人がいるかもしれません。
しかし、資材は良くないし、普通に隙間から砂が入ってくることもあります。
これから不動産投資をするなら国内がいいか、海外がいいか
海外不動産は
「リターン」が大きい
「デメリット」「リスク」が大きい
リターンが大きいというのは、あくまでも上手くいけばというのが条件です。
▶海外不動産をやるなら
上手くいけば、リターンは大きいのですが、残念ながら、上手くいかないことがたくさんあります。
そこを考えると、海外不動産をやるのであれば、「万が一、投資したお金が無くなってもいいよ!」というくらいの余剰資金でやるべきです。
▶海外不動産を辞めた方がいい人
まず、初心者の方は、海外投資はやめたほうがいいです。
また、余剰資金があまりない状況だけど、不動産投資をしたいという人であれば、海外ではなく、まずは日本の不動産から始めることをおすすめします。
やはり何と言っても日本は堅いです。
日本の不動産から始める
↓
拡大していく
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ある程度の家賃収入などを貯めて行く
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そのうちの10分の1か10分の2程度を海外投資で使う
万が一、何かあった場合
気持ちは落ち込んでも、生活には影響がない。
それがポイントであり、この程度のお金を使うくらいがいちばん良いと思います。
海外不動産は不確定
海外不動産は、本当にいろんなことを真剣に考えなければいけません。
とにかく不確定なのです。
不確定なものに投資するのは、大きなリスクがあります。
良い話だけを聞いて、海外不動産を検討されているのであれば、決める前に、デメリットやリスクを認識することが重要です。
海外不動産は非常に危険です。
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