「不動産取引と消費税の関係」ご存知ですか?!

更新日2020-07-11 (土) 23:17:04 公開日2019年1月28日

①不動産と消費税の関係

不動産の取り引きをするとき、消費税がかかる場合とかからない場合があります。
ここでは不動産取引の「どのようなものに消費税がかかり、どのようなものにかからないのか」ということについてご案内します。
ただし、今回のご案内は、今後、法律の改定などにより変更になる可能性があります。

🌸消費税のしくみ

✿消費税とは

何かを購入するとき消費税を支払っていますよね。

税金の徴収方法は、間接税と直接税と呼ばれる2種類があります。
直接税は、納税者が直接税金を支払うことです。

消費税は、間接税になります。
すべての商品やサービスに対し、取引の段階で課税されます。
消費税の実質的な負担者は私たち消費者です。
そして、消費税の納税義務者は事業者になります。

多段階課税の仕組み(イメージ)
例として小売りの場合、消費税の仕組みは次のようになります。

🌸消費税について不動産業者に詳しく聞くのはNG

③税s

不動産の売買において、窓口になってくれるのが不動産業者です。
不動産の売買についての相談は、さまざまなアドバイスや対応をしてくれます。

しかし、消費税や税金については、あまり詳しく聞かないことをおすすめします。

不動産業者の中には、税理士の資格をもっている方や、税理士の先生が不動産業者を経営されている方もいらっしゃいます。
そのような方が、個別の税金の計算等をすることは法的にも何も問題ありません。

しかし、税理士の免許をもっていない不動産業者が、個別の細かい税金相談に応じるということは、税理士法に違反してしまうことがあります。

簡単なアドバイス、または税理士の先生を紹介するということであれば良いのですが、細かな部分の相談はおすすめできません。

🌸不動産取引に対する課税・非課税

⑤

このリストをもう少し詳しく見てみましょう。

🌸不動産(売買)

▶新築住宅の建物

新築住宅の建物には消費税がかかります。
ただし、建物のみです。

土地に消費税は加算されません。
土地の場合、何十年経っても朽ち果てることはありません。
そのため“消費“という考え方になりません。

建物はどんなに鉄筋コンクリートであっても老朽化します。
老朽化するということは消費してしまうということになりますので消費税の対象になります。

▶中古の住宅やマンションの建物

中古の住宅やマンションの物件価格は売主が「業者(法人)なのか個人なのか」によって異なります。
売主が業者の場合、消費税の対象となります。
売主が個人の場合、消費税の対象になりません。

(例)建物のみ3000万円(消費税抜)の物件価格
売主(業者)3.240万円
売主(個人)3.000万円
となります。

中古物件の購入を検討されている方は、売主が業者か個人かによって、消費税のかかり方が異なってくるということをご理解ください。
ちなみに、不動産業者の広告等は、物件価格(消費税込み)で表示されています。

▶仲介手数料

④仲介手数料

仲介手数料には消費税がかかります。

■仲介手数料計算

物件価格×3%+6万円+消費税

また、仲介手数料も売主が業者か個人かによって異なります。

売主が業者だった場合、「建物の消費税を差し引いた物件価格に対して仲介手数料を計算する」と定められています。
そのため物件価格から消費税を差し引いて計算します。

(例)建物のみ3240万円(消費税込)の仲介手数料
売主(業者)3000万円×3%+6万円+消費税
売主(個人)3240万円×3%+6万円+消費税
となります。

🌸不動産(賃貸)

▶仲介手数料

賃貸の場合も仲介手数料には消費税がかかります。

▶家賃

■事務所の家賃・店舗の家賃
消費税がかかります。
事務所や店舗で事業(商売)をされている方の場合は課税されます。

■居住用住宅の家賃
消費税はかかりません。
居住用住宅の家賃は、国民の生活に直接関係しているものであることから、社会政策的配慮により非課税とされています。

しかし、居住用住宅の家賃の非課税については、以前から課税したほうが良いと圧力がかかっている部分があります。
政権交代などの何らかの政治的な出来ごとが起きるたびに住宅の家賃について話がでています。
今後、もしかしたら変わる可能性があるかもしれません。

▶管理費

家賃以外でマンションなどの管理費を支払われている方もいらっしゃると思います。
管理費も家賃とおなじです。

■事務所や店舗の管理費
消費税がかかります。

■居住用住宅の管理費
消費税はかかりません。

この管理費は、契約書の書き方で事細かい内容が分けられる場合があります。
その内容によっては、居住用の住宅で借りている場合でも、一部の管理費に消費税がかかる場合があります。

通常、居住用住宅として借りる場合、不動産業者も「管理費は消費税の対象ではないです」と説明している場合がほとんどです。
そのため、管理費の内訳は、細かく確認されることをおすすめします。

(管理費が細かく分けられてるケースの例)
1階が店舗で、2階と3階が住宅になっている物件を借りる場合、1階部分のみ管理費に消費税がかかる可能性があります。

▶消費税アップ=家賃アップ?!

消費税が上がった場合、大家さんは家賃を上げることはできるのでしょうか。

賃貸の居住用住宅の家賃は非課税となっています。
そこから考えると、消費税が上がっても何も関係ないように感じます。

しかし、これを大家さんの立場で考えてみましよう。

大家さんは、貸している住宅を維持するために、小さいことで言えば電球交換、大きなことで言えば、屋根の修理など、さまざまな管理をする必要があります。

そのためには、とうぜん部品や物を買ったり、業者にも依頼しなければいけません。
その費用の支払額には、アップされた消費税がかかってきます。

大家さんとしては、家賃は非課税なのに対し、その貸している住宅を維持するために、負担が大きくなってしまうのです。

■大家さんが家賃の値上げ交渉をしてきた場合

⑥大家と借主

そうなってくると、やはり、大家さんから「消費税が上がった関係で家賃を上げたい」と言う交渉をしてくると思います。
今後、消費税が上がっていく中で、この問題はたくさん出てくる可能性があります。

大家さん(貸主)と借主さんとの間で直接話し合いをしたり、不動産業者を間に入れて話し合いをするケースもでてくると思います。
それでも、話がおさまならい場合、最悪、裁判になるケースも増えてくるかもしれません。

■家賃を上げると言われたら借主は従うしかないのか?

借りている人は、大家さんが「家賃をあげたい」と言ってきたら、上がった家賃を絶対払わなければいけないのかと言うと、必ずしもそうではありません。

どうしても、その家賃の値上げに納得がいかない場合は、たとえば、「供託」という方法をとって、大家さんに対抗することもできます。

✿供託とは

国の機関である「供託所」にお金などを預けることで、地代などを「支払ったこと」と同じ効果になる制度です。

今回の例ように上がった家賃は払いたくないという場合であっても、家賃を支払わずそのまま放置しておくと、賃貸借契約が解除されることにもなりかねません。
賃借人(借りている人)には家賃の弁済義務がありますので、供託所に家賃を預けることで、支払いが済んだことと同じ効果が生じます。

ただし、これが裁判になったりすると、いろいろと大変になりますので、値上げになった家賃を払うか、裁判で大変な思いをするか、どちらが良いのかは難しいところです。

🌸税率アップは目の前まできています!

⑦増税

2019年10月より消費税率が10%になる予定です。

不動産購入の消費税は、物件引き渡し時点での税率が適用になります。
購入した住宅の引渡日で、消費税が8%or10%と異なってきます。

ただし、注文住宅(請負契約)などは、経過措置があります。
税率がアップする半年前までに契約を締結すると、旧税率(8%)が適用されます。

不動産の購入を検討されている方は、そのタイミングで消費税が大きく変わってきますので注意が必要です。

🌸不動産売買コンテンツリスト

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