ランキング・比較は自作自演?不動産業者によるステマサイトに気を付けよう!

更新日2020-07-11 (土) 23:40:56 公開日2018年11月25日

ランキング

最近フジテレビ系列のCMで良く「ウチコミ」さんを見ます。
そのCMがこちら(ユーチューブ動画)です。

こちらユーチューブ動画のコメント欄に、
お部屋探しウチコミ!は、掲載の賃貸物件は全て大家さんが直接掲載しています。お部屋を借りるときの相談も大家さんに直接できます。
しかもウチコミ!は全物件が仲介手数料無料です。
などど書かれていますが、

最近特に多くなってきているこの仲介手数料無料というアピール。
ちなみにウチコミさんはランキング・比較が自作自演の不動産業者によるステマサイトというわけではありませんが、
この仲介手数料無料で売買仲介し始めた不動産会社が多くなりつつあります。

グーグル検索で【不動産売却 仲介手数料 無料 不動産会社(2018年11月25日時点・検索場所東京)】と検索すると、

検索順位第一位に
「仲介手数料無料をやっている売買専門不動産会社徹底比較(東京版)」が掲載されます。
こちらからリンクします。

このページでは、仲介手数料無料にしている売買専門不動産会社をランキング形式で紹介していますのでご参考になさってください。

このサイト実は、不動産業者の比較・ランキングサイトなのです。

不動産業者の比較・ランキングサイトとは?

インターネット

スマホの普及とともにネットが一家庭から一個人へと広まり、今や誰もがどこにいても情報を採る事の出来る情報化社会になりつつあります。

不動産会社は物件情報や各種情報をインターネットで発信し、消費者はその情報をスマホなどの端末で検索し受け取っています。

不動作会社もそれを利用する消費者もインターネット無しには生活が成り立たなくなっている現状が出来つつあるのです。

その状況を上手に利用しなければ不動産会社側は商売が成り立たなくなりつつあるともいえます。

しかし、不動産会社は、特に不動産の仲介をメイン事業としている不動産会社は、どこも似たり寄ったりな業者が多く特色を出しずらいという現状があります。
たった一つを除いては。

そのたったひとつのアピールしやすいものが仲介手数料なのです。

不動産売却時の仲介手数料はとても高額になる費用なのですが、しかし上限額が宅地建物取引業法で決まっているだけなので、その範囲であれば不動産業者が各々自由に設定できるというわけです。
しかも、この仲介手数料は、売主からも買主からも頂戴することができるという事になっています。

③無料半額

この状況に初めに目を付けた者は、賃貸をメインとした不動産業者でした。
当初、名古屋などで営業していたミニミニやエイブルなどが賃貸仲介時の仲介手数料を半額や無料などとしてCMし始め、大きな反響を呼び、そのおかげで中京圏から全国展開するきっかけを作ったのです。

この状況を売買にも取り入れ始めた不動産業者が出始めました。
私が知っている限りにおいて、初めに展開し始めた不動産業者は仲介手数料無料見積りセンターを運営するさくらネットワーク東京 株式会社さんか、それとも不動産ASPサイト「U-SPEC」を展開する株式会社ユースペックさんだったように思います。

それを追いかけるように、有限会社ゑびす建設さん、コーラル株式会社さん、リビン株式会社、不動産流通システムさんなど数社が登場してきたでしょうか。

これらの不動産会社は、売買時の仲介手数料を無料にしたり割引したりして特色を出してきた不動産業者でもあります。
しかし、そこにも限界があるという事でしょう。

その結果登場したのが、昔からよく見かけた不動産業者の比較・ランキングサイトとなります。

この比較・ランキングサイトは既に任意売却を専門とする不動産会社には利用されていました。

しかし、この比較・ランキングサイトは自作自演のサイトが多く、ステルスマーケティングと言う手法で行われているサイトがほぼ99%と言う現状でもあり、消費者を騙す手口として有名なマーケティング手法なのです。

ステルスマーケティングとは?

ステマ

ステルスマーケティング(通称ステマ)とは、それが宣伝であることを消費者に悟られないように宣伝を行うマーケティングの手法のことです。

簡単に言えば「ヤラセ」や「サクラ」などの行為がこれに当たります。
インターネットやSNSの登場により、こうした行為が容易に行われるようになりました。

消費者が比較・検討する際に参考にしているクチコミなどを偽装し、自社の製品やサービスの評判が良いと勘違いさせることで購入させることが目的です。

こうした行為は、日本においては「景品表示法上」「不正競争防止法」などの法律に抵触する可能性が高いです。

過去に起きたステルスマーケティング

◩ペニーオークション詐欺事件
ペニーオークション詐欺事件とは、2012年(平成24年)に日本で発覚したペニーオークション(ペニオク)ウェブサイトを用いた詐欺事件である。ペニオク詐欺事件とも呼ばれる。
ペニーオークションサイト「ワールドオークション」は参加者が入札しても事実上落札できない仕組みで、入札者から手数料をだまし取ったとして、詐欺罪容疑で運営会社の役員1人と社員3人の計4人が逮捕された。
ここで大問題になったのは、有名芸能人の介在で、実際には落札していないのに、落札したかのようにして装って、ペニオクサイトを紹介していた「ステルスマーケティング(ステマ)」だったこと。
複数の芸能人によるステルスマーケティング(ステマ)により、その口コミを信じた一般消費者が被害にあったことが判明している。

出典: 『フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

偽の比較サイト・評判サイトは違法行為!消費者庁が措置命令

2017年11月、消費者庁は偽の比較サイト・評判サイトを作り自作自演をしていたトラブル解決サービスを提供する事業者に対して、景品表示法に違反する行為と認定し措置命令を下しました。

これは、自社とは関係がないように装った架空のWebサイトで同業他社のサービスを比較し、ランキングの上位に自社が選ばれたように見せかけていたという手口です。

それでは、どのような方法でステルスマーケティングをしていたのかを具体的に見ていきましょう。

比較・ランキングサイトは自作自演?

ほぼランキング1位の不動産会社は、制作業者に依頼して自作自演しているということはご存知でしょうか?

私が顧問をする不動産会社にも、新たな集客方法として、サイト制作会社からこのような手法の営業電話がよくあります。
その都度、お断りしているみたいです。
しかし、お断りしてもまた別のサイト制作会社から営業の電話が来ているのです。

比較・ランキングサイトの営業

私が顧問をいている不動産会社に来た比較・ランキングサイトの営業の話をしましょう。

この話は対応した者に聞いた話なのですが、当初のサイト制作会社からの電話では、「最新のSEO施策の提案」という内容だったそうです。
このSEO施策は、最新なので会って説明しなければちょっとわからないと言うことを言われ、会って話を聞きました。

結果、その最新のSEO施策とは、ランキングサイトを作成し、そこで評判を高め、送客するという内容なのです。
事例を教えて貰えるかと聞いたところ、「健康系のワード+比較」で検索し出てきたのがとある比較・ランキングサイトでした。
この検索で一位に出てきたランキングサイトがそうだと言われたのです。
そのランキングサイトの一位の商品がリンクされていてそこから送客をしてくれるという説明でした。

最終的に、その会社は比較・ランキングサイトを採用しなかったのですが、しかしよく出来た仕組みだと思ったらしいのです。

この比較・ランキングサイトは、お金を出せばいくらでも自社を1位にしてしまうんです。

例えば、まだまだ名が知られていない会社だと1位を超有名な会社を掲載し、それと同等な2位として掲載することもあるのです。
順位下位の会社は何も知らず勝手に掲載されているのですが、それでも自分のサイトが3位や4位などにランキングされれば悪い気はしないのでクレームも出ないという訳です。

そもそも業者のランキングなど不可能なはず

バツ

同一商品の価格を掲示するような価格比較サイトは明瞭性がありユーザーにとってメリットはありますが、第三者が不動産業者をランク付けする事は不可能かと思われます。

比較できない理由は簡単で、不動産を売ったり買ったりすることは、ほぼ人の人生において一度や二度ととても少なく、また多数の不動産業者を片っ端から利用したならともかく、そんなことも出来ないのですから。

しかも売ったり買ったりした人が多数集まり協議しても、人の感覚というものは統一性が無く実に様々なのですから、そんなものに順位なんて付けれないのは明白です。

各社仲介手数料とそれに付随するサービスの比較も様々で、それを運営者が各業者を回り聞取り調査している訳でもなく、無理矢理こじつけているにすぎないのです。

しかし、比較・ランキングサイトでは、なぜか名も知らない業者が1位を取り、それを見たユーザーは、ほぼ1位の会社をクリックするという仕組みを演出しようとしています。

但し、お金を払ってやる悪質なステルスマーケティングの比較・ランキングサイトがほぼ99%の中、ちゃんと運営しているサイトも存在はします。

例えば、こちら【@任意売却や任意売却クチコミランキング】はその一例でしょう。
この【@任意売却や任意売却クチコミランキング】は業者から費用を徴収しない正当な口こみサイトと言えるでしょう。

しかし、ほぼ99%の比較・ランキングサイトは自作自演のステルスマーケティングで、これはユーザーを欺く悪質な手法であり、とても恥ずかしい行為です。
また、そのようなサイトが検索順位の上位に表示されること自体腹立たしい気もしますが。

まとめ

不動産業者の良し悪しは、業者のWebページを見るだけではよくわからないことが多いため、時には第三者が評価したランキングはとても役立ちます。

しかし、実際には自社サイトへの誘導を目的にした自作自演の比較・ランキングサイトがほぼ99%と言う現状です。
もちろん「比較・ランキングサイトに上位付けされた不動産業者=悪徳業者」とは言い切れ無いでしょう。
比較ランキングに登場する不動産業者には、良い意味で優良な会社が存在することもあります。

この比較・ランキングサイトには有益なコンテンツも載せているサイトが多く不動産各社の選び方や営業手法、査定方法など上手く使えば役に立ちます。

あなたを誘導するためだけの情報を流すステマ比較サイトもあることを頭に入れてながら、上手く活用していきましょう。

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