住宅ローンは戦国時代へ

更新日2020-05-23 (土) 18:18:36 公開日2020年3月2日

住宅ローンが戦国時代へ!?

住宅ローンの金利や
金融機関は
どんな動きをしている?

住宅ローン審査はこれからどうなる?

戦国

住宅ローンの金利

「これでもかっ!!!」というくらい住宅ローンの金利が下がっております。

変動金利0.5%は当たり前。

なかには変動金利0.4%を切っているなんてことも。

住宅を購入する方にはありがたい話ですが「こんな金利で銀行は儲かるの?」と心配になってしまいます。

ハッキリ言って、金融機関は住宅ローンでは儲かっていません。むしろ赤字ではないでしょうか。

例えば
3,000万円を35年間金利0.5%で貸した場合、35年間で金融機関が得る利息はおよそ270万円。1年間あたりの儲けはわずか8万円弱。

金融機関のホームページや銀行の店頭で目にする「店頭金利」、今は店頭の変動金利は2.475%が主流となっております。
実はこの20年近くほとんど変動金利が変わっていません。
私が不動産業界に足を踏み入れた2000年頃が2.375%、一時2.625%という時もありましたが、この10年間は2.475%で固定されています。変動金利とは名ばかり、という状態です。

店頭金利はほとんど変動がないにもかかわらず、実際の貸出金利は年々下がってきています。
これは、金融機関が「あなたにはこれだけ金利を引き下げますよ」と金利優遇を行ってきたからです。

20年くらい前は「あなたは公務員で属性が良いので金利1%引き下げますよ」と、いわゆる「金利優遇1%しますよ」と。
そうすると実質貸出金利1.375%となります。

それからあれよあれよと、さらに優遇幅が1%から1.2%に、1.2%から1.5%に広がっていきます。
実質貸出金利で1%を切った時には衝撃をうけましたが、まだ序章にすぎません。

金融機関の動き

説明

金融機関も顧客獲得のためとは言え、これ以上の金利引き下げはしんどいなと考えはじめ、「それじゃ他の金融機関と差別化を図ろう」と考案されたのが「がん特約」。
さらに派生して「三大疾病特約」、「八大疾病特約」というような付帯商品が開発されます。
金利引き下げよりも商品を充実させて顧客獲得という動きが都市銀行・地方銀行で進んでいきます。

しかし、それも束の間、インターネットの普及に伴いネット銀行が躍進してきます。
ネット銀行では実店舗を持たないので(イオン銀行などは店舗がありますが)店舗を維持する費用がかかりません。
経費が削減できるのでどんどん金利を下げていきます。
数年前までは住宅ローンは都市銀行や地方銀行で組む方が主流でしたが、いまでは金利の低いネット系の銀行で住宅ローンを組む方も少なくありません。

いまでは三井住友銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行の三大メガバンクもネット銀行に追随する形で、住宅ローンの申し込みはインターネットで行っております。
これはAI(人工知能)技術が発展したことにより、人の手を介さずに審査を進められるようになりなったからです。
これにより金融機関の業務も効率化が進んでいきます。

ネット銀行

ローンを借りたい人が、スマホ片手に「ぴっぽっぱ」と操作すればものの30分程度で審査結果がでてしまうというようなケースもあります。
業務の効率化が図れれば人手が減らせますので当然人件費を削減することができます。

ネット系銀行がどんどん金利を下げてきて、メガバンクもAI活用、インターネット審査を導入し、「住宅ローン戦国時代」を乗り越えようとしていますが、あと数年もすれば「うちは住宅ローンは儲からないので扱わない」なんて金融機関がでてくるのではないでしょうか。
実際に数年前に三菱信託銀行が住宅ローンは採算が取れないからと、新規の申し込みは受け付けないとしております。

今後の住宅ローン審査は

画像の説明

人の手を介さないAIによる審査では、
「会社員・勤続年数長い・年収もしっかりある・自己資金もある」
というような借入するのに全く問題が無い方については本当に30分程度で「承認」の結果がでてきます。

住宅ローンを組むのに難がある「勤続年数が短い」「車のローンがある」「年収に対してローン希望金額が多い」などの場合でも、AIでの審査が行われますのでちょっと時間がかかりますが、ちゃんと回答があります。

さてここで問題なのが、親族間売買などの特殊なケースです。

親族間売買

Aさんという方が親族間売買の住宅ローンは借りるのが難しいという認識がまったくなく

「インターネットで住宅ローンの事前審査(AI審査)を行いました。」

「事前審査の結果は承認でした。」

「いざ本申し込みをした時点で、親族間売買が判明して承認を取り消されました。」

という話は多々あります。

AIによる事前審査では、売主・買主の関係性など審査項目にありませんので、当然このような結果となります。

この場合、事前審査の段階で金融機関に根回しをしておかなくてはなりません。
住宅ローンの審査は金融機関ではなく保証会社が「承認・否決」を決めるので、金融機関の担当者は保証会社宛てに「親族間だけどこういう内容なので大丈夫ですよ」と作文しなくてはなりません。

ハッキリ言って、金融機関の担当者にとっては迷惑(と思っている筈)な話です。
「AIの導入で効率化されているけど人も減っているし、そんな状況で作文している余裕はないよ...面倒な案件は持ってこないでね」と。

住宅ローンの金利が低いという事は、一般消費者にとっては有難いことではありますが、特殊事情の方には更に住宅ローンを組むことが困難になるのではないでしょうか。

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