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不倫されたときの慰謝料請求はここに注意!【事前確認要】

更新日2020-08-20 (木) 18:16:38 公開日2020年3月14日

配偶者の不倫発覚!
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慰謝料請求

配偶者の不倫や浮気で傷ついて悩んだり、どうしても許せないと思うとき、離婚はもちろん慰謝料請求を考える人も少なくありません。

夫が不倫をした場合、妻は夫と不倫相手のそれぞれに、あるいはどちらか一方にだけ慰謝料を請求することができます。
ただし、夫婦の関係・不倫の悪性・子どもの有無など、さまざまな状況により慰謝料請求の可否また慰謝料額の増減など異なってきますので注意が必要です。
ここでは「夫が不倫をした」という例で、不倫による慰謝料請求のポイントを解説します。

★目 次★


(共同)不法行為と慰謝料について

夫婦の間には貞操義務があります。
そのため、夫が不倫相手と性的関係を持つことは不法行為(民法709条・710条)となります。不法行為をした夫は妻が受けた損害を賠償する責任を負うと定めてあります。

共同不法行為とは

夫と不倫相手が共同で妻に不法な行為をすることです。
不倫した夫だけではなく、不倫相手についても、夫と共同して不法行為をしたものとして、共同不法行為責任を負います。

共同不法行為

不法行為の要件

不法行為は「故意」または「過失」が成立の要件となります。

「故意」
不倫相手が夫は既婚者であることや夫婦関係に影響を及ぼすことを知りながら夫と性的関係を持った場合です。

「過失」
通常の注意が欠けていたことで既婚である事実を見落としていた場合です。

この二つが要件となりますので、相手(夫)から独身と言われ、それを信じていたというような事情があれば不法行為は成立しません。

慰謝料の相場

慰謝料額は個別の事情を踏まえるため必ず過去の裁判例や相場を参考にして定める必要はありません。
たとえば、不倫が原因で、夫婦が離婚する場合としない場合でも慰謝料額は異なってきます。

離婚しない場合:おおよそ100万から150万円
離婚する場合:おおよそ200万円から300万円
相場は50万円~400万円くらいとも言われていますが、一般的にはこの程度の額が多いようです。

先ほど「共同不法行為」について、妻は夫と不倫相手の両方(二人)に慰謝料を請求できると説明しました。
ここで注意することは、今説明した金額は、夫または不倫相手のどちらか一人に請求する額ではないと言うことです。
あくまでも、二人に対する慰謝料請求の合計額の例となります。

不倫したタイミングで慰謝料請求の可否が異なる!

離婚はある日突然するものではありません。

破たん

①のように、とうぜん夫婦仲がいいときもあります。
②のように月日が経つごとにだんだん不仲になっていき「もう無理」という時期がくることもあるでしょう。
第三者が見ても「婚姻関係が完全に破たんしている」と思える時期を「破たん時期」と言います。

注意したいことは、①と②のタイミングで慰謝料請求が可能なのか不可能なのかが違ってくると言うことです。

①のタイミングで夫が不倫した場合
夫婦の関係が良いときに夫の不倫が発覚した場合、妻の心の傷がかなり大きなものとなるため不法行為が成立し慰謝料が発生します。

②のタイミングで夫が不倫した場合
夫婦の関係が破たんしているときに夫の不倫が発覚した場合、法律上における婚姻関係だけが形式上で継続していても、すでに夫婦関係が悪化して婚姻が破たんしていたと認められるときは、たとえ夫が不倫相手と性的関係を結んでも不法行為に該当しないため慰謝料も発生しません。

破たんしていると認められる状況は次の通りです。
・DVやモラハラ
・長期間の別居(家庭内別居も含む)
・お互いに夫婦関係を修復する意思がない
・姓、性格の不一致
・借金癖
・夫の両親との不和
・宗教活動 など

この相違点についてもめる例をご紹介します。
・不倫をした夫の主張
「不倫をする前から夫婦は破綻していたので慰謝料は払わなくていい」
・不倫された妻の主張
「不倫をしたのは夫婦関係が壊れる前でその不倫が原因で夫婦関係が壊れたのだから慰謝料は請求する」
このような相違も発生しますので、慰謝料の請求は事実関係を踏まえて慎重に確認する必要があります。

離婚しない場合、求償権(きゅうしょうけん)に注意!

慰謝料

✿求償権とは
共同不法行為者(夫の不倫相手)の一方が自分の責任部分を超えて慰謝料を支払った場合、もう一方の共同不法行為者に超えた分の額を請求できることをいいます。

(例)
夫が不倫していたが夫婦は離婚しないことになった。
妻は慰謝料として不倫相手に200万円(慰謝料全額)を請求した。
不倫相手は200万円を妻に支払った。

この例の場合、これで無事に終わったと思われますがそうではありません。

不倫はあくまでも共同不法行為です。
不倫相手の立場で考えると、「なぜ自分だけが払わなければいけない?」という話になります
しかも、先ほどお話したように不倫は夫と不倫相手のどちらが悪いのかと言うと夫の方が悪いのです。

そうすると、夫と不倫相手の中で慰謝料200万円の分担は、夫(120万円)不倫相手(80万円)などの考え方が成り立ちます。

不倫相手の女性は、本来80万円程度を払えばいいのに、自分一人で200万円払うのはおかしいということになり、差額の120万円を夫に請求することになります。
このことを「求償」と言います。

求償は夫婦が離婚するのであれば妻には関係ないことです。
しかし、離婚しない場合は、夫に対して請求される120万円は今後の夫婦生活全体にダメージを与えることになります。

求償権トラブルを避ける解決策は?

不倫相手が夫に対して「求償権を放棄する」という約束を交わし、和解書や公正証書に条項として記載すると言う方法があります。
それで不倫相手が承諾すれば問題はないのですが、たとえば不倫相手から「放棄するかわりに慰謝料請求額の200万円を100万円あるいは80万円に下げて」と言ってくるケースもあります。
このような和解や交渉は裁判の前後でもよく発生します。

慰謝料の請求額

裁判になったとき、「どんなことが慰謝料請求額に関係してくるのか」ということについていくつか例をあげてみます。

夫婦の婚姻期間の長さ

夫婦の婚姻期間が長ければ長いほど慰謝料の請求額は大きくなります。

結婚生活の破綻

破綻(離婚)をすればとうぜん慰謝料の額は大きくなります。

離婚しない場合の夫婦の関係

離婚しないからと言って妻が何も傷つかないということではありません。
結婚生活が不倫の前後ではこんなに変わってしまったという事情があればその事情によって慰謝料は変わります。
たとえば「子どものために離婚はしないけど夫の不倫を知ってからは夫に触れられるのも嫌になった」と言うようなことがある場合、そのような事情を裁判で主張することで請求額も変わってきます。

不倫を続けた期間の長さ

夫が不倫を続けた期間が長ければ長いほど慰謝料の請求額は大きくなります。

不倫のやり方

不倫にはいろいろなケースがあります。
①ラブホテルで不倫相手とこっそり会っている
②夫と不倫相手がアパートを借りて定期的にそのアパートで会っている
③夫が出張と嘘をつき別の家で不倫相手と生活している
「①<②<③」となり、③に近づくほど妻の傷は大きくなるため慰謝料の額も大きくなります。

未成年の子どもの有無

登校拒否

未成年の子どもがいるかどうかも慰謝料請求額に関係してきます。
もちろん未成年の子どもがいる方が慰謝料は大きくなります。
本当に小さい子どもであれば夫の不倫に気がつかないかも知れません。
しかし、中学生・高校生の子どもが不倫の事実を知れば、傷ついたり、場合によっては家庭内暴力や登校拒否などにも繋がってしまいます。
そうすると家庭全体が壊れることになりますので慰謝料請求額も大きくなります。

今回ご紹介した例はほんの一部です。
個別の事例ごとの事実関係を踏まえて慎重に確認する必要があります。

インターネットなどで慰謝料の相場と言われている額がありますが、実際は裁判を起こして個別の事情を主張することで慰謝料の額は変わってきます。

この記事の内容を【動画】でご案内しています。


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