Top / r27

シングルマザー・ファザーが利用可な割引手当・支援制度とは

更新日2020-07-11 (土) 22:03:59 公開日2020年5月11日

シングルマザー・シングルファザーが受けられる
「手当・免除・控除・制度」などの支援についてご案内!
漏れはありませんか!?
早めに申請しましょう!

シングルマザーとファザー


現在は離婚率が上がり、シングルマザー・シングルファザーというひとり親家庭が多い現状があります。

シングルマザーにとって、子どもを育てながらの生活は、どんなに仕事を頑張っても収入の低さもあり貧困に悩む人は少なくありません。
「父親代わりになれるように頑張る」その気持ちによって大きなストレスをかかえている人も。

ひとり親家庭となって困っているのはシングルマザーだけではありません。
シングルファザーは、金銭的に余裕があると思われがちですが、男手ひとつで子どもを育てるのは想像以上に大変なことです。家や子どもを奥さんに任せて自分は仕事に集中ということはひとり親家庭には難しいことです。

子ども熱

シングルマザー・シングルファザー、どちらも、子どもが病気やケガをしたときなどは、仕事を休まなければいけなくなります。
そういったことが多くなれば、仕事にも影響がでるでしょう。
結果的に収入が下がってしまうことにも成りかねません。

そんなひとり親家庭を支えるための支援制度がたくさんあります。
ここでは、ひとり親家庭が利用できる減免と割引手当についてご紹介します。
いずれも申請が必要になります。
自分の状況があてはまるといった方は、利用できるものは利用し、出来るだけ早めに申請をされてください。

★目 次★【シングルマザー・ファザーが利用可な割引手当・支援制度とは】


児童扶養手当

子ども

まず最初は、認知度が高い児童扶養手当です。
この制度は、離婚や死別により、ひとり親となった家庭に対し地方自治体から支給されます。

自動扶養手当を受けるための条件

・離婚により両親が生計を共にしていない児童
・父または母が死亡した児童
・父または母の生死が不明の児童
・父または母が政令で定める障害の状態にある児童

児童扶養手当申請方法

各自治体に請求する申請書(認定請求書)が必要です。
自治体のwebサイトで認定請求書をダウンロードできるところもありますので確認されてください。

児童扶養手当申請時に必要な書類

・戸籍謄本又は戸籍抄本(申請者本人と児童が記載されているもの)
・所得証明書(前年度分)
・預金通帳(申請者名義の普通預金通帳)
・本人確認書類(マイナンバーカード・免許証・パスポートなど)
・養育費に関する申告書(養育費をもらっている場合は月々の金額を申請要)
自治体により他にも必要になる可能性がありますので直接確認しましょう。

児童手当月額(令和2年4月~)

児童扶養手当の月額は次の通りです。
全部支給になるか、一部支給になるかは所得によって異なります。
ご自身の支給額がどのくらいになるかは、管轄の自治体に確認されてください。

児童数全部支給一部支給
児童1人の場合43,160円43,150円から10,180円まで
児童2人以上の場合(2人目)10,190円10,180円から5,100円まで
児童2人以上の場合(3人目以降1人につき)6,110円6,100円から3,060円まで

引用:厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課(令和2年4月)

住宅手当

住宅手当

住宅手当は家賃の補助をしてくれる制度です。
補助金額は収入や自治体によっても異なります。
いくら支援してもらえるのかについては、お住まいの地域の自治体に確認されてください。

住宅手当を受けるための条件

・ひとり親家庭で子供と同居して養育している
・民間の賃貸住宅に住んでいる
・家賃月額が6万円以下
・年収が一定金額以下
・生活保護を受けていない
なお、元夫や三親等以内の家族が所有する住宅に住んでいたり、社宅・社員寮・公営住宅の場合は対象外となります。

住宅手当申請方法

住宅手当は国の制度ではありません。そのため自治体によってはこの助成金制度がないこともあります。
事前にお住まいの地域の自治体に確認されてください。

住宅手当申請時に必要な書類

自治体によって異なりますが、一般的には申請時に次の書類が必要です。
・助成金の申請書
・戸籍謄本
・世帯の全員にかかる住民票記載事項証明書又は住民票の写し
・所得を証明する書類
・借家賃貸借契約書のコピー
・県営住宅の場合は「家賃決定通知書」または「減免承認書」の写し、市営住宅の場合は、「家賃決定通知書」の写し
・児童扶養手当証書
・家賃の領収書(申請する月のもの)のコピー
・住民税課税・非課税証明書
・認め印
・銀行口座情報が分かるもの

国民健康保険の免除

シングルマザーには限りませんが、退職や倒産などで前年の所得より大幅に減少したり、
病気などで生活が困難になった場合、国民保険料が免除になったりします。
免除金額は、各自治体の応益割合によって違ってきます。各自治体に問い合わせてみてください。

国民健康保険と年金

国民年金の免除

たとえば、離婚により夫の扶養から外れると、3号被保険者から1号被保険者になり、自分で年金保険料を払うことになります。

国民年金の免除は、ひとり親家族に限らず、前年の所得より大幅に所得が少なく保険料を納めることが困難な場合、利用することができます。

注意点として、ひとり親家庭であっても、勤務先の厚生年金等に加入している場合は免除制度の利用は不可能となりますので注意してください。

国民年金免除の種類

◇法定免除
法定免除は、障害年金を受給している人・生活保護の扶助を受けている人が該当します。

◇申請免除
申請免除は、次の4段階に分かれています。
前年所得が以下の金額の範囲内であることが要件です。
① 全額免除
② 3/4免除
③ 半額免除
④ 1/4免除

✿所得とは
収入から経費を引いた金額
給料をもらっている場合は給与所得控除後の金額です。
児童扶養手当分の給付額は所得に含まれません。

免除所得基準(前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲であること)
全額免除(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

国民年金免除を受けるための申請方法

住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口へ申請書を提出してください。
郵送での提出も可能です。
申請書と必要書類を住民登録をしている市(区)役所・町村役場へ郵送してください。

国民年金免除の申請書類

申請用紙はからもダウンロード可能です。
引用:日本年金機構 ケース3:国民年金保険料の免除を受けたいとき

国民年金免除の必要書類

(必ず必要)
・年金手帳 または 基礎年金番号通知書

(場合によって必要)
・前年(または前々年)所得を証明する書類(原則不要)
・所得の申立書(所得についての税の申告を行っていない場合)
・雇用保険受給資格者証の写しまたは雇用保険被保険者離職票等の写し(雇用保険の被保険者であった方が失業等による申請を行う場合)

寡婦(夫)控除

税

納税者自身が一般の寡婦であるときは、一定の金額の所得控除を受けることができるという所得税、住民税の減免制度です。

一般の寡婦控除

原則としてその年の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。

①夫と死別、もしくは離婚した後再婚をしていない人、または夫の生死が明らかでない人で、扶養親族がいる人または生計を一にする子がいる人です。
この場合の子は、年間所得が48万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。

②夫と死別した後婚姻をしていない人、または夫の生死が明らかでない人で、受給者本人の所得金額が500万円以下の人です。
この場合は、扶養親族などの要件はありません。

※夫とは民法上の婚姻関係にある人をいいます。

特別の寡婦

一般の寡婦控除に当てはまる人で、次の3つの条件をすべて満たしているときは特別の寡婦に該当します。
①夫と死別し、または離婚した後再婚をしていない人や夫の生死が明らかでない人
②扶養親族である子がいる人。
③受給者本人の所得金額が500万円以下であること。

寡婦控除の金額

区分控除額
一般の寡婦27万円
特別の寡婦35万円


粗大ごみの手数料を減免

粗大ごみ

ひとり親家庭だけでなく、次の3つの制度や手当を受けている家庭は粗大ごみの手数料を免除してもらえる可能性があります。
・児童扶養手当
・特別児童扶養手当
・生活保護受給世帯

各自治体よって違ってきます。最寄りの自治体に問い合わせてみてください。
なお、申請時には、児童扶養手当受給者であること・児童扶養手当受給者番号・受給者生年月日などが必要にあります。

医療費支援制度

医療費

医療費支援制度は、ひとり親家庭の保護者や子供が病院で治療を受けたとき、自治体が自己負担分を払ってくれるという制度です。実質無料で医療を受けられますが、自治体によっては少額の自己負担分が必要な場合もあります。

医療費支援制度を受けるための条件

・父または母が死亡した児童
・父母が離婚した児童
・父または母が重度の障害にある児童
・父または母の生死が不明の児童
・父または母が引き続き1年以上遺棄している児童
・母が婚姻によらないで懐胎した児童

医療費支援制度の申請方法

児童扶養手当証書・健康保険証・印鑑の3点をお住まいの地域の区役所保険年金課保険係へ申請します。
ただし、生活保護を受けている場合や、他の医療費助成事業によって医療費の支援を受けている場合は、医療費支援制度は受けられません。

交通費の割引制度

画像の説明

JR・市営バス・私鉄などの通勤定期乗車券を3割引きで購入できるといった割引制度です。

交通費の割引制度を受けるための条件

児童扶養手当を受給していることを証明できれば割引制度を受けることができます。

交通費の割引制度の申請方法

通勤定期乗車券を購入する時に市区町村で発行してもらった「特定者用定期乗車券購入証明書」を各交通機関の窓口に提出して通勤定期乗車券を購入してください。
詳しくは、お住いの自治体にお問い合わせください。

上下水道料金の減免制度

水道

水道基本料金や料金の一部が免除される制度です。
ただし、制度を設けていない自治体やどのくらい支援してくれるのかというのも自治体によって異なりますので、直接確認されてください。

上下水道料金の減免制度を受けるための条件

下記の手当を受給していることが条件になります。場合があります。
・児童扶養手当
・特別児童扶養手当

幼児教育無償化(保育料負担軽減)の制度

保育園

ひとり親家庭に限らず、2019年10月から幼児教育・保育の無償化がスタートしました。
ただし、子供の年齢や所得、また認可か認可外かによっても内容が異なります。

幼児教育無償化の条件(対象)

①3歳~5歳児
親の所得などに関係なく無償化されます。
ただし、私立の幼稚園は、負担金額が発生する可能性があります。
「無償化」は幼稚園の場合、月額25,700円を上限として無償となるため、この金額を超える利用料の場合はその差額の負担が必要になる可能性があります。

②0歳~2歳児
住民税非課税世帯は無償化されます。
ちなみに課税世帯であれば、所得に応じて利用料を支払う必要があります。

幼児教育無償化の対象となる施設

・幼稚園・保育園・認定こども園・地域型保育・企業主導型保育(標準的な利用料)・幼稚園の預かり保育(幼稚園の上限額を含めて月額37,000円まで無償)などが対象になります。

幼児教育無償化に含まれないもの

・通園バス等の通園費・給食費・行事費などは対象外です。

母子父子寡婦福祉資金貸付金

貸付

ひとり親家庭の父母等が、就労や児童の就学などで資金が必要となったとき、都道府県などから貸付けを受けられるという制度です。

母子父子寡婦福祉資金貸付金概要

・返済時の負担軽減のため貸付利率については無利子
・償還期限は資金の種類により3年間から20年間まで
・連帯保証人の確保が困難な場合、連帯保証人のない場合も貸付が認められる(ただし、その場合は有利子貸付(1.5%)
※詳細については、お住まいの地区の自治体へお問合せください。

小学校・中学校の就学援助制度

学生

子どもを小学校・中学校へ通学させるのに経済的な理由でお困りの方に対して学用品費、修学旅行費、給食費などを援助し、子どもの就学を奨励する制度です。

就学援助制度は、世帯の所得制限があります。
世帯人数や家族構成によっても違ってきます。
各自治体によって所得制限が違ってきますのでお近くの自治体に問い合わせください。

就学援助制度を受けるための条件

・小学校・中学生の子どもを養育している人
・市民税非課税世帯

就学援助制度が支給される対象

学用品費・体育実技用具費・新入学児童生徒学用品費等・通学用品費・通学費・修学旅行費・校外活動費・医療費・学校給食費・クラブ活動費・生徒会費・PTA会費・卒業アルバム代など

自立支援訓練給付金

給付金

自立支援教育訓練給付金とは、シングルマザー・シングルファザーが就職に有利な教育訓練(厚生労働省が定めている対象の教育講座)を受講し終了した場合に、その経費の60%(下限は1万2千1円、上限は修学年数×20万円、最大80万円)が支給されるという制度です。
(雇用保険法に基づく教育訓練給付金の支給を受けることができる者は、その支給額との差額(下限は1万2千1円)を支給。)
支給については、受講前に都道府県等から講座の指定を受ける必要がありますので、必ず事前にお住まいの市(町村在住の方は都道府県)にご相談下さい。

自立支援訓練給付金を受けるための条件

下記の①から⑤までの要件を全て満たす方が対象となります。
①母子家庭の母又は父子家庭の父
②児童扶養手当の支給を受けているか、または同様の所得水準にあること
③受講開始日現在において、雇用保険法による教育訓練給付の受給資格を有していないこと
④教育訓練を受けることが、適職に就くために必要であると認められるものであること
⑤原則として、過去に訓練給付金を受給していないこと

自立支援訓練給付金申請方法

各都道府県によって異なりますのでお住まいの自治体に確認されてください。

厚生労働省が定めている対象の講座

こちらをご確認ください。

職業安定所やハローワークでのキャリア支援・就職支援

ハローワーク

全国21ヶ所にマザーズハローワークがあります。
マザーズハローワークは、働きたいママのために就職支援をしてくれる国の施設で、普通のハローワークとは違ったママ向けのサービスがたくさんあります。
その中から3つの特色をご紹介しましょう。

①託児サービス付きセミナー開催

セミナーは、パソコン教室・ビジネスマナー・履歴書作成などこれから働くままにとって役に立つものばかりです。 
セミナー中は、保育士が面倒みてくれます。

②子供と一緒にマザーズハローワークに行ける

マザーズハローワークには、キッズスペースや授乳室があり子供と一緒でも就職の相談ができます。
専任予約相談のコーナーもあり、子供を長い時間待たせることもありません。

③育児中のママ向け求人に特化して仕事が探せる

働くママに理解のある企業からの採用情報を見ることができます。
社内に託児室ある企業や残業が少ない企業の求人が集まっています。

まとめ

申請書

ひとり親家庭の人が受けられる減免と割引手当制度をご紹介しました。
一人で子育てをするのは、シングルマザー・シングルファザー、どちらもとても大変なことです。
可能な限り支援制度を申請しましょう。

この支援制度や手当は、自分で申請しないと受けられません。
ご自分が支援を受けられると思ったら、早めにお近くの自治体等に問い合わせをして申請されてください。

職業安定所やハローワークでもいろいろな支援制度があります。
マザーズハローワークは、普通のハローワークよりシングルマザーにとって仕事を探すのにはとても利用しやすい国の施設です。
ご自分にあったお仕事を探すときにもおすすめです。

あわせて読まれている関連記事

あなたの役に立ったらシェア!