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居住用不動産(マイホーム)を譲渡(売却)した時の特例制度について確認しよう!

更新日2020-07-11 (土) 22:07:29 公開日2018年12月25日

マイホームを売却すると税金がかかる!
税金を少しでも安くする方法は!?
減税できる5つの特例制度や特例の適用を受けるための条件等について解説!

①譲渡⇒税金

「居住用不動産=マイホーム」を売却(譲渡)すると、登録免許税(名義変更登記)・贈与税・相続税・不動産取得税など、たくさんの税金が発生します。

不動産(マイホーム)の売却は大きなお金が動きますので税金も必然的に高くなるのです。
とくに、不動産会社の仲介を依頼せず、個人間で売買する際は、「どんな税金がどのくらいかかってくるのか、減税できる制度はあるのか」など、税金についてしっかり理解することが重要となります。

ここでは、居住用の不動産(マイホーム)を売却したときの5つの特例と、その特例制度の適用を受けるための要件(条件)についてご案内しますが、その前に、不動産(マイホーム)を売却した売主に課される税金「不動産の譲渡所得税」について解説しましょう。

★目 次★


✿譲渡所得税とは

「譲渡収入(土地や建物を売った金額)」から「取得費(土地や建物を取得した時の金額)+譲渡費用(売ったときにかかった費用)」を差し引いたときの利益(譲渡益)分に課せられる税金(所得税・住民税)を言います。
利益(譲渡益)がでなかったときは税金は課税されません。
※不動産(マイホーム)を売却したときは、譲渡益有無に限らず、税務署へ譲渡所得税の申告が必要になります。

画像の説明

✿所得税(国税)とは
利益に対して課税される税金です。

✿住民税(地方税)とは
税金(市町村民税・都道府県民税)の事を総称して住民税と呼びます。
住民税は、該当する地域に住んでいる住人が負担する税金です。

しかし、税金が控除(減税)される特例制度もあります。
課税される税金もそうですが、税金が減税される特例制度を理解しているかどうかで、不動産(マイホーム)を譲渡(売却)したときの税金対策も大きく異なってきます。

税金は少しでも安くしたいですよね ‼

減税

マイホームを譲渡(売却)したときの5つの特例と特例制度の適用を受けるための要件

5つの特例

①居住用財産を譲渡したときの3,000万円の特別控除の特例
②所有期間10年超の居住用財産を譲渡したときの軽減税率の特例制度
③特定の居住用財産を買い替えた時の特例制度
④居住用財産を買い替えたときの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例制度
⑤特定の居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例制度

まず、5つの特例制度の中で譲渡益が出たときの特例制度①②③から説明します。

④①②③

🌻①特例制度:3,000万円特別控除

①

✿3,000万円特別控除とは
配偶者や同一生計親族以外に対して居住用財産を売却したときは譲渡益から3,000万円を差し引けるという制度です。

さきほど、お話したように譲渡益(譲渡所得)がでた場合、その利益に対し原則として税金が課税されますが、3,000万円特別控除が適用されたときは譲渡益(譲渡所得)から3,000万円を差し引きできます。

画像の説明

例1)譲渡益2,900万円
3,000万円差し引けるため譲渡所得はゼロになります。
結果、税金は課税されません。

例2)譲渡益3,500万円
3,000万円差し引いた500万円に対し税金が課税されます。

▶税率

税率は所有していた期間の長短によって異なります。
長期譲渡所得 (所得税)15%、(住民税)5%
短期譲渡所得 (所得税)30%、(住民税)9%

注1.税金(復興特別所得税)として所得税額の2.1%が別途かかります。
譲渡所得の所得税は本来の所得税と復興特別所得税の合算となり下記のような税率となります。
長期譲渡所得 (所得税)15.315%、(住民税)5%
短期譲渡所得 (所得税)30.630%、(住民税)9%

✿長期譲渡所得とは
譲渡した年の1月1日現在で譲渡(売却)以前の所有期間が5年以上あった場合の譲渡所得をいう。
譲渡(売却)があった年の1月1日を基準にして税金が課税される。

✿短期譲渡所得とは
譲渡した年の1月1日現在で譲渡(売却)以前の所有期間が5年以内の場合の譲渡所得をいう。
譲渡(売却)があった年の1月1日を基準にして税金が課税される。

▶特例の対象

①今、住んでいる家を譲渡(売却)する
②今、住んでいない場合も、住まなくなってから3年目の12/31までに譲渡(売却)する
③基本は建物が対象となるが、土地も建物と一緒に譲渡(売却)する
④①の家屋が災害により滅失した場合におけるその敷地(更地)

※自宅を取壊して敷地(更地)を譲渡した場合
この特別控除は災害等により住宅が滅失した場合以外は原則として敷地のみの譲渡には適応されないとされています。
しかし、下記①②の要件の全てを満たす時には3,000万円の特別控除が認められています。
※敷地(更地)の特別控除利用条件
①その土地等の譲渡契約が、その家屋を取壊した日から1年以内に締結され、かつ、その家屋を居住用に使用しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12 月31 日までに譲渡したものであること。
②その家屋を取壊した後、譲渡契約の締結日まで貸付けその他に使用していない土地等の譲渡であること。

国税庁の規定 → 租税特別措置法通達(措通)35-2

▶特例の対象外

①譲渡(売却)の相手が、配偶者・直系血族・同一生計の親族・同族会社
②譲渡(売却)したあとで、家屋で同居する人が親族または特殊な関係のある法人
③前年、前々年にこの特例の適用を受けている
④買換え特例の適用を受けている

▶ポイント

この特例制度は、所有期間の長短は問わない(制限がない)という点がポイントです。
国税庁:3,000万円の特別控除の特例

ここで説明した「①3,000万円特別控除」と次にご説明する「②10年超長期所有軽減税率」この2つは、唯一併用できる制度です。
それ以外の③④⑤は、基本的には3年以内に他の特例を使っている場合は使えません

🌻②特例制度:10年超長期所有軽減税率

②

長期譲渡所得(譲渡年の1/1時点の所有期間が10年を超えている場合)で、譲渡所得が6.000万円以下の場合、長期譲渡所得の税額を通常の場合よりも低い税率で計算する「10年超長期所有軽減税率」の特例制度が受けられます。

税率

適用前:長期譲渡所得(所得税)15%、(住民税)5%
適用後:長期譲渡所得(所得税)10% (住民税)4%。

ただし、譲渡所得が6.000万円超の税率は、適用前と同様です。 

▶適用を受けるための要件

①マイホームの家屋または家屋とともにその敷地を譲渡(売却)する
②住んでいない場合は、住まなくなってから3年目の12/31までに譲渡(売却)する
③譲渡(売却)した年の1月1日において、家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えている
④譲渡(売却)した年の前年及び前々年にこの特例を受けていない
⑤譲渡(売却)した家屋や敷地について、他の特例を受けていない
⑥親子や夫婦など特別の関係がある人に対して譲渡(売却)していない

▶ポイント

3.000万円特別控除と併用できますので、10年超所有している場合は、大きく税金が減らせるという制度です。
国税庁:マイホームを売ったときの軽減税率の特例

🌻③特例制度:特定住居用財産の買換え特例

③

「A:マイホームを譲渡(売却)した金額」より「B:買い換えたマイホームの金額」の方が同額または大きい場合、税金は課税されないという制度です。
ただし、譲渡益が非課税になるわけではありません

⑥

特定のマイホームを2019年(平成31年)12月31日までに譲渡(売却)し、代わりのマイホームに買い換えたときは、譲渡益に対する税金の課税を将来に繰り延べることができます。
これを「特定居住用財産の買換え特例」と言います。

特例の適用を受けた場合、譲渡(売却)した年分で譲渡益への税金の課税は行われず、買い換えたマイホームを将来譲渡(売却)したときまで税金の課税が繰り延べられるということです。

▶適用を受けるための要件

①マイホームの家屋または家屋とともにその敷地をを譲渡(売却)する
②住んでいない場合は、住まなくなってから3年目の12/31までに譲渡(売却)する
③譲渡(売却)した年、その前年及び前々年に他の特例の適用を受けていない
④譲渡(売却)及び買い換えたマイホームが日本国内にある
⑤譲渡(売却)代金が1億円以下である
⑥譲渡(売却)した人の居住期間が10年以上且つ譲渡(売却)した年の1月1日において家屋やその敷地の所有期間が共に10年を超えている
⑦買い換える建物の床面積が50平方メートル以上、土地の面積が500平方メートル以下である
⑧譲渡(売却)した年の前年から翌年までの3年の間に買い換える
⑨買い換えるマイホームが、耐火建築物の中古住宅である場合は、取得の日以前25年以内に建築されたものである、又は一定の耐震基準を満たすものである
⑩買い換えるマイホームが、耐火建築物以外の中古住宅である場合には、取得の日以前25年以内に建築されたものである、又は、取得期限までに一定の耐震基準を満たすものである
⑪親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでない

▶注意点

この特例を利用した場合、将来、新たに買い換えたマイホームを、再び譲渡(売却)する事に成った場合は、高額の税金(所得税)が発生する可能性があるため注意が必要です。
国税庁:特定のマイホームを買い換えた時の特例

ここからは、マイホームを譲渡(売却)して、損失(譲渡損失)がでたときの特例④⑤になります。

⑦④

🌻④特例制度:居住用財産を買い替えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

④

この特例は、居住用財産を譲渡(売却)することよって損失(赤字)になった場合、税金の還付を受けられる制度です。
マンションや一戸建ての住宅は、築年数に応じてどんどん下がっていきます。
そのため一般的には売却すると売却損が発生します。
その意味でも、この特例は個人の方がマイホームを売却する際、最も使える特例と言えます。

✿居住用財産とは
税金の取り扱い上の居住用財産とは、次のように規定されています。
① 自己の居住の用に供している家屋
② 自己の居住の用に供していた家屋で、住まなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したもの
③ 上記①、②の家屋と共に譲渡されたその家屋の敷地とされていた土地・借地権
④ 災害により滅失した上記①の家屋の敷地とされていた土地等で、住まなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されたもの

居住用財産の大前提は、家屋が有り自分が所有し住んでいることが前提となります。
土地を所有しているだけでは、居住用とはいえず、家屋の所有をもって初めて居住用財産となり、その敷地である土地も同様に取扱われるということなのです。
したがって土地が借地権の場合も、自己の居住の用に供している家屋があれば居住用財産となります。

✿損益通算とは
損益通算とは、各種所得金額の計算上生じた損失のうち一定のもの(不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得)についてのみ、一定の順序にしたがって、総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額等を計算する際に他の各種所得の金額から控除することです。
(参考)国税庁 No.2250損益通算

✿繰越控除とは
不動産(マイホーム)の譲渡(売却)によって生じた損失(赤字)について、損失発生以降の複数年にわたって所得控除できる制度をいいます。

▶この特例を利用するための条件

①売却する物件が居住用の不動産=マイホームである
②売却する物件に住んでいない場合は、所有者が住まなくなった日から3年後の12月31日までの間に譲渡(売却)する
③5年を超えて保有する居住用の不動産(マイホーム)を譲渡(売却)して、新しく居住用の不動産(マイホーム)に買い換える
④新居(買い換えた不動産)を取得した年の年末または繰越控除の特例の適用を受けようとする年の年末において「新居資産」の住宅ローン(償還期間10年以上)がある
⑤買い換える建物の床面積が50㎡以上のものである
⑥売却の年の前年から翌年までの3年の間に買い換える
⑦確定申告をする

▶この特例を利用できない条件

①売却した前年、前々年に5つの特約のいずれかを利用している
②親子間、夫婦間で不動産(マイホーム)を売買した
③その他特例の利用がある(重複利用不可)
(参考)国税庁 No.3370 マイホームを買換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

▶課税譲渡所得(譲渡所得にかかる損失額)の計算方法

【譲渡収入-取得費-譲渡費用=課税譲渡所得(譲渡所得にかかる損失額)】

✿譲渡収入とは
売却した不動産(マイホーム)の売却額
✿取得費とは
売却した不動産(マイホーム)の昔の購入費用・建物は減価償却後の価格
✿取得費用とは
売却に要した仲介手数料など

🌻⑤特例制度:特定の居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

⑤

2019年12月31日までに、住宅ローンが残っている居住用財産(マイホーム)を譲渡(売却)した場合、住宅ローンの残高を下回る価格で損失(譲渡損失)がでたときには、譲渡損失を、その年の他の所得から控除(損益通算)することができる制度です。

さらに損益通算を行っても控除しきれなかった譲渡損失は、譲渡の年の翌年以後3年内に繰り越して控除(繰越控除)することができます。

▶適用を受けるための要件

①自分が住んでいるマイホームを譲渡(売却)する
②以前に住んでいた場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡(売却)する
③譲渡(売却)の年の1月1日における所有期間が5年を超え日本国内にある
④災害によって滅失した家屋を所有しており、譲渡(売却)の年の1月1日において所有期間が5年を超える場合は、災害があった日から3年目の12月31日までに譲渡(売却)する
⑤譲渡(売却)したマイホームの売買契約日の前日において、そのマイホームに係る償還期間10年以上の住宅ローンの残高がある
⑥マイホームの譲渡価額が上記⑤の住宅ローンの残高を下回っている

▶ポイント

◩マイホームを新たに買い換える場合

買い替えた資産に住宅ローンがあることが条件です。

◩マイホームを買い換えない場合

譲渡(売却)したマイホームに住宅ローンがあったことが条件です。

国税庁:住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

🌻特例制度の適用を受けるためにはいずれも確定申告が必要です。

⑧確定申告

🌻YUIKAへのお問合せ

特例制度は適用されるための要件(条件)などもあります。
マイホームの売却は高額になりますので、税金も高額になります。
また、要件(条件)はケースによってさまざまです。
マイホームの売却や特例制度について不明点があればYUIKAへお問合せください。

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