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親族間売買の注意点とポイントをクリアできる専門家を解説

更新日2020-07-11 (土) 22:30:29 公開日2020年1月8日

親族間で不動産売買するときは一般的な売買と同じ注意点、押さえるべきポイントとは違い、3つのクリアすべき大きなハードルがあります。
ここでは、この3つのハードルをクリアするためには、どの専門家に売買を依頼する必要があるかを解説します。

親族間売買の各専門家と解決できる事

★目 次★【親族間売買の注意点とポイントをクリアできる専門家を解説】


不動産を親子や兄弟姉妹、叔父叔母甥姪など親族間で売買するときに注意すべき点は、まず基本中の基本をクリアすべしです。
その理由は、親族間売買で注意すべき全3点をすべてクリアできるのは、この基本を押さえる必要があるからなのです。

基本:親族間売買は、経験豊富な専門家に依頼しないと解決できない!


下記3つの親族間売買時の注意点、重要ポイントを網羅し、クリアするには親族間売買の専門家への依頼しか方法は有りません。
ゆえに、この3大ハードルのクリアは親族間売買のプロに任せるべきです!

①売買価格設定次第で贈与税(みなし贈与)や、譲渡所得税が課せられる(適正価格は誰が出せるの⁉)

②売買契約書、重要事項説明書を作成しないとトラブルになる!(作成できる者は誰⁉)

③住宅ローンが借りられない確率が高い!(住宅ローンを借りるにはどうすればいいの⁉)


では、上記3つの親族間売買の注意点全てを網羅している専門家とは、いったいどんな人になるのでしょう?
私たちの身近にいる専門家で考えてみましょう。
不動産を扱う専門家としては弁護士、司法書士、税理士、行政書士、建築士、測量士、土地家屋調査士、不動産鑑定士、宅地建物取引士(宅地建物取引業者)などが考えられるでしょうか⁉

まず結論をいえば、宅地建物取引士を擁する宅地建物取引業者(不動産業者)だけが上記①~③をクリアできる専門家となります。
ただ、宅地建物取引業者であっても③はなかなかクリアできないという現状もあります。
③をも含めクリアできる専門家は、宅地建物取引業者の中でも親族間売買のプロフェッショナルにしかできないでしょう。

親族間売買は不動産売買の一種

親族間売買は不動産売買の枠組みの中のひとつであり、他人間売買や個人間売買、個人と法人間売買、法人と法人間売買などと一緒なのです。
これらの不動産売買を仕事として売買契約書や重要事項説明書を作成できるのは宅地建物取引業者(宅建業者)だけなのです。

よく、司法書士や行政書士が「親族間売買時の売買契約書を作成しますよ」とアピールしていますが、それは確かに違法ではありません。
ただ、仲介業としての売買契約書は作成できないので、仲介手数料は依頼者に請求できず、売買契約書作成費用として請求しています。

また、重要事項説明書は不動産業者(宅地建物取引業者)にしか作成権限が有りません。その他の士業には重要事項説明書は作成できないのです。

親族間売買で上記①~③をクリアできるには2つの重要な種類が作成できるかどうかが、とても大きな重要ポイントなのです。
その2つの書類とは、不動産売買契約書、重要事項説明書です。
それは不動産売買契約書、重要事項説明書を売主、買主の間に入って(仲介)作成し説明し、その書面が正式なものであるかどうかに署名押印できる資格を持った専門家として宅地建物取引士の在籍する宅地建物取引業者のみに与えられているためです。

以下では、個々の士業の仕事と出来る範囲の業務について解説してみますので、その理由が一目瞭然でしょう。

不動産周辺の専門家

私たちの周りには、不動産を対象としてアドバイスしたり、コンサルしたり、トラブル解決したりしている専門家はそんなに多くありません。
考えられる士業者としては以下の8つが考えられるでしょう。
ここでは、それぞれがどんな役目で携わっているかを見てみます。

弁護士

日本弁護士連合会のHPを参照すると、弁護士とは、法律をしっかり学び、正しく使う専門家として、社会の中で起こるさまざまなトラブル解決のための資格を持った人とコメントしています。

私たちの周りにいる弁護士の仕事とは、通常「法律相談」が仕事のスタートになります。
トラブルを抱えた人から話をよく聞いて、解決のためのアドバイスを行うのです。法律相談のアドバイスだけではトラブルが解決しそうにないときは、裁判で決着をつけることまで見越して、その事件の処理を弁護士に頼むことになります。

このトラブルにも種類があり、大きく分けると、民事事件と刑事事件の二つに分かれます。

民事事件というのは、お金を貸したのに返してくれないとか、離婚や相続で争いになったとか、私たちの日常の生活の中で起こる争いごとを言います。ここで、弁護士は、事件の一方の代理人となって、困っている人の手助けをします。
 
刑事事件は、罪を犯した疑いのある人(被疑者・ひぎしゃ)や罪を犯したとして裁判所に起訴(きそ)された人(被告人・ひこくにん)の捜査(そうさ)・裁判に関係するものをいいます。ここでは、弁護士は、「弁護人」として、被疑者や被告人を弁護します。
よくテレビドラマに登場する弁護士は、この刑事事件に携わる弁護人としてのケースが描かれています。
犯人に間違われている人を助けたり、罪を犯した人を弁護したりしていることが多いので、刑事事件の弁護人というイメージが強いかもしれません。

要は、不動産売買の専門家ではないということです。
もし親族間で不動産売買したときにトラブルが発生した場合などや、事前にトラブル要件を排除したりなど、トラブルにならないようにアドバイスしたり、もしトラブルになって訴訟になっても解決をお手伝いできる人、またはそれらの書類を作成したりする専門家という事になります。

日本弁護士連合会HP(ホームページ)

ゆえに、弁護士は親族間売買の専門家という事にはなりません。

司法書士

司法書士は、司法書士法に基づく国家資格であり、専門的な法律の知識に基づき登記及び供託の代理、裁判所や検察庁、法務局等に提出する書類の作成提出などを行う。また、法務大臣から認定を受けた認定司法書士は、簡易裁判所における民事訴訟、民事執行、民事保全、和解、調停などにおいて当事者の代理ができるとされています。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

上記解説では少々難しく書いてありますが、石川県司法書士会HPによれば、要は他人の依頼を受けて、裁判所や検察庁、法務局に提出する書類作成の仕事や、登記手続について本人を代理して行う仕事をしているということです。 また、法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所が管轄する民事事件を、本人を代理して行う仕事をしています。
出典:石川県司法書士会HP


不動産周辺と言うと、土地や建物の登記に関する業務(司法書士は、不動産の売買による所有権移転の登記申請や、抵当権設定の登記申請などを行う)、相続・遺言に関する業務(司法書士は、不動産の相続登記申請や、家庭裁判所への相続放棄などの申立書の作成を行う)などの業務を行います。

司法書士もまた、売買契約書が作成はできるかもしれませんが不動産売買の専門家ではありません。ゆえに親族間売買の専門家ではないでしょう。
親族間売買では、売買だけでなく法務局での登記(所有権移転)も必要です。この登記は当事者本人か、司法書士しか代理人となることができないので、不動産売買時に行う登記の専門家と言うべきです。

税理士・公認会計士

税理士は簡単に言えば「税務の専門家」です。
納税者から依頼を受けて、申告の代理や書類作成、税金に関する税務相談の業務を行います。 また、企業では法人税や所得税及び住民税等の処理、役員や株主の所得税や相続税対策を行います。
税理士は「税に関する専門家」で、公認会計士は「監査及び会計の専門家」です。

要は、不動産売買の専門家ではないということです。ゆえに親族間売買の専門家ではありません。
不動産領域において、不動産売買時に行う税務申告の専門家と言うべきでしょう。

行政書士

行政書士は、官公署に提出する書類の作成を行います。官公署に提出する法律の知識が必要な書類作成を、一般の人に代わって行います。

要は、行政書士も売買契約書は作成できても、不動産売買の仲介者には成れず、ゆえに親族間売買の専門家ではないのです。
不動産領域において、不動産売買時に伴い行政(農業委員会)に農地転用が必要な場合の書類作成と提出の専門家と言うべきでしょう。

建築士

建築士は、建築基準法に基づいて、住宅やビルなどさまざまな建物の設計図を書いたり、そしてその設計図を基に行われる建築現場での工事監督をする仕事です。
なお、建築士には「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」の3種類の資格があります。

要は、建築士もまた不動産売買の専門家ではありません。
不動産領域において、建物建築時に活躍する専門家と言うべきでしょう。

測量士・土地家屋調査士

測量士や土地家屋調査士も不動産売買に大きなかかわりも持った資格になります。
ただ、不動産売買の専門家ではありません。
測量士も土地家屋調査士も国家資格で、測量士は「測量の技術者」であるのに対し、土地家屋調査士は「土地の境界・用途をはっきりさせ登記をする人」です。
測量士も土地家屋調査士も、測量を行う点は同じですが、測量士と土地家屋調査士との最大の違いは「登記ができるかどうか」です。

不動産鑑定士

不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関する法律に基づき制定された国家資格で、不動産の経済価値に関する高度専門家です。
主な業務としては、不動産の鑑定評価はもとより、不動産の客観的価値に作用する諸要因に関して調査若しくは分析を行い、又は不動産の利用、取引若しくは投資に関する相談に応じることを業とすることができます。
親族間売買においては、売買価格の適正価格算出には最も適した資格と言えるでしょう。

宅地建物取引士・宅地建物取引業者(宅建業者)

宅地建物取引士は、宅地や建物など不動産取引に関する実務および法律上の専門知識を持ち、公正な取引が行われるようチェックする宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格者で不動産取引法務(宅地又は建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地又は建物の流通に資するよう、公正かつ誠実にこの法律に定める事務)の専門家です。

宅地建物取引(不動産売買)において特に重要な次の3つの業務は、宅地建物取引士だけが行なうことができるとされています(宅地建物取引士ではない者はこれらの業務を行なうことができません)。

①重要事項の説明
②重要事項説明書(35条書面)への記名、押印
③契約内容記載書【売買契約書(37条書面)】への記名・押印

宅地建物取引業者とは、「宅地建物取引業法」という法律の規制によって、国土交通大臣または都道府県知事から宅地建物取引業免許免許を受け宅地建物取引業を営む者です。
なお、不動産会社が宅地建物取引業の免許を受けるためには、専門家である取引士を一定数以上確保しなければいけないことになっています。

親族間売買の専門家は宅地建物取引士

まず、上記のうち建築士、測量士、土地家屋調査士は不動産売買の専門家ではなく、土地や建物の建築や測量とそれに付随する周辺業務(売買契約書作成や重要事項説明書作成はできない)の専門家ということが解ります。
また、不動産鑑定士は不動産の鑑定(適正価格の算出)が主な業務で、周辺業務として売買相談も可能です。

それ以外の士業者はどうでしょう。下表にて各々の専門家の業務を比較してみましょう。

項目弁護士司法書士行政書士税理士宅地建物取引士
不動産仲介業務××××〇(宅地建物取引業者)
物件調査××××
売買契約書作成〇 ※1△※1△ ※1△※2
重要事項説明書作成××××
権利関係調査△※3△※3
法務局への登記申請××××
税務的なアドバイス××××
適正価格アドバイス×××

※0法律事務の専門的な観点からの売買契約書は作成可能です。但し、売買契約書には仲介業者としての記名押印は出来ません。
※2簡易な売買契約書は作成可能です。但し、売買契約書には仲介業者としての記名押印は出来ません。
※3市役所、区役所など行政から戸籍謄本関係書類の取得は出来ません。但し法務局から謄本取得は可能です。



以上、それぞれの士業者がどんな役目で携わっているかを見てきましたが、不動産売買においては不動産業者(宅地建物取引業者)のみが専門家なのです。
しかも、不動産売買の中でも親族間売買はプロフェッショナルな仕事となるので、多数の親族間売買の成功経験と知識を兼ね備えた宅地建物取引業者へ売買は任せた方が良いでしょう。


親族間売買を成功に導くには、クリアすべき注意点、重要ポイントが通常の売買と違い有るので、そのクリアには専門的領域をもって解決しなければいけません。
では以下ではそれぞれの注意点を確認していきます。

①売買価格設定次第で贈与税(みなし贈与)や、譲渡所得税が課せられる!

不動産売買時に、不動産の売買価格を時価より安い金額で設定してしまうと、税務署に時価と安い金額(売買価格)との差額が贈与という扱いにされて、この差額分に贈与税が課税される可能性があります。

このみなし贈与、甘く見られている方が多いですが、税務署に睨まれると徹底的に調べられ、売買したのに贈与したとされる可能性が高くなり、結果、納税が必要になるケースもあり最も後悔する人が多いので一番注意すべきポイントなのです。
税務署はみなし贈与を見逃しません。みなし贈与とは相続税や贈与税の回避法として厳しく税務署が監視しているのです。

時価とは適正価格ともいわれ、利害関係のない第三者間で執り行われる取引価格、相場価格のことで、この価格を極端に下回る金額(低廉価格)で取引する売買は、贈与が本来の目的とみなされるのです。

これを国税庁は『みなし贈与』が有ったものとして贈与税を課税します。

たとえば、時価4000万円の一戸建てを1000万円で親族間売買したとき、この差額の3000万円を贈与が有ったものとみなして扱われてしまうということです。

贈与税の税率はとても高く、迂闊に売買すると後にとても後悔しますから注意すべきです。

適正価格としての鑑定評価と査定価格

親族間売買において最も注意すべきは売買価格を適正価格にする事でしょう。
この適正価格次第ではみなし贈与とされ、贈与税が課税される可能性が高くなるのですから、注意点3つの中では最も気になる事でしょう。

では、この適正価格はどうやって割り出せばいいかが気になります。

まず、この適正価格割り出しに最も適しているのは、不動産鑑定士が出す鑑定評価額です。
不動産の売買価格が適正か否か、正常な金額(時価)であるかどうか示すには、不動産価格の専門家として法律で定められ、国に登録された不動産鑑定士が所属する不動産鑑定事務所で出す不動産鑑定評価しかないのです。
例えば、専任の不動産鑑定士が在籍していない、仲介業を営む宅地建物取引業者では鑑定評価はできませんから鑑定評価額は出せません。

では、宅地建物取引業者の出す査定価格とはどういう価格なのでしょう⁉

宅地建物取引業者の出す査定価格は、一般の方が不動産の売買を行う場合,詳しく知らないことから被害を受けることがあり得り、そのために,不動産取引の仲介(媒介)業務の重要な任務の1つとして依頼者に売買価格や評価額をその根拠を明らかにしてアドヴァイスすることが義務付けられています。
<宅建業者の評価額根拠説明義務>
宅建業者が依頼者に売買価格や評価額について意見を述べる時は根拠を明らかにする。
※宅建業法34条の2第1項2号,2項

このことから、宅地建物取引業者は不動産鑑定士の鑑定評価とは別に、査定価格として売買仲介にの適正価格として提示していることとなります。

売買価格設定を適正価格にすればみなし贈与は回避できます。では不動産鑑定士に鑑定評価をしてもらった方が良いのでしょうか?なお不動産鑑定士の鑑定評価は高額です。
結論を言えば、絶対にみなし贈与とされたくない方は、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼すべきです。

ただ厳密に言えば、みなし贈与にならないようにするには適正価格にすればいいだけですから、鑑定評価でなくても宅地建物取引業者の査定価格で十分なのです。
[親族間売買時の適正価格は不動産鑑定士の鑑定書が必要ですか?」というご質問をいただきますが、親族間売買時の適正価格算出には不動産鑑定士の高額な鑑定書は必ずしも必須ではありません。
売買価格設定を適正価格にすればいいだけなのです。

②売買契約書、重要事項説明書を作成しないとトラブルになる!

親族間売買だと、売買代金の設定や契約の中身について決めるとき、親戚と言う立場から気が引けてしまいなかなか決まらないことが多々有ります。
また売買代金を適正価格にて取引しないと、みなし贈与が有ったとされ後日贈与税が課せられたり、契約の内容についても不十分な契約条項で売買してしまうと後々トラブルを発生させてしまう可能性もあります。

こんなことにならないように売買価格の調査や査定や、売買契約書や重要事項説明書をきちんと作成しておくべきなのです。

売買当事者が親族と言うのも有って、専門家の手を借りなくても取引できるとお考えの方もおられるかもしれませんが、不動産売買は法律上クリアしなければならない手続きや、しかも親族間売買は税務署に目を付けられやすいため、みなし贈与やみなし譲渡所得税を回避するためにも、また親族だからこそ後の禍根を残さないように整理して売買すべきなのです。

土地や一戸建ての場合

親族間売買する対象物件が土地や一戸建ての場合、注意すべきポイントはマンションよりも多いでしょう。
まず、隣地との間で建物などが越境している場合には紛争にもなりやすいので事前に解決が必要になるでしょう。
境界の確定などは専門性が高く、親族間売買と言えども測量士や土地家屋調査士など専門家に依頼して測量をしなければならない場合も有ります。
適正価格設定の際にも、どう決めるかで揉めることも有ります。また登記簿上の広さで売買する公簿上取引なのか、実際の広さで売買する実測取引なのかも決めなければなりません。

マンションの場合

マンションの場合は一戸建てと違いそんなにやらなければならない事項は有りませんが、しかし、売買代金の設定をどうすればいいかは一戸建てより難しい場合が有ります。また他に、固定資産税や都市計買税などの税金、また管理費、修繕積立金などのランニングコストの精算があります。

③住宅ローンが借りられない確率が高い!

まず不動産を親族間(親子・兄弟・夫婦・親戚等)で売買するとき、真っ先に考えなければならないのは買主の購入資金の調達方法でしょう。

購入資金を現金で用意できればいいですが、不動産購入代金を現金で用意できる方はごくごく限られた方なのが現状です。
従って、通常、親族間の不動産売買と言えども、大多数の方がその購入資金を金融機関の融資、特に住宅ローンで賄いたいと考えられるのが普通でしょう。

しかしハッキリ言いますが、不動産を親族間売買するとき、通常難なく借り入れできるはずの融資(住宅ローン)が受けにくい現状に誰もが直面します。

なぜ銀行は親族間売買の融資(住宅ローン利用)に消極的なのか?

さて、では、なぜ不動産を親族間売買する時に住宅ローンなどの融資利用が難しくなるのでしょう。
銀行が住宅ローンなどの融資利用を難しくしている理由はそれなりのちゃんとした訳があります。
その理由には5つの可能性が有るからなのです。

⑴物件の価値判断の公平性を担保できない
⑵親の借金の付け替えのために売買が行われる
⑶住宅ローンの本来目的以外の使用
⑷相続人間の揉め事回避のための売買
⑸離婚の誘発

親族間売買に住宅ローンを利用するには、親族間以外の第三者でもその理由が理解できるしっかりした理由が無いと利用できないのです。
銀行はコンプライアンスをどんな企業より求められています。また脱税のためになりそうな融資はしたがらないのです。


では、住宅ローンの利用はできないかと言えばそうでもありません。金融機関が住宅ローンの利用を納得する環境をしっかり作ればいいのです。
そう、上記⑴から⑸をクリアできる環境をどのように作るのかを知っている親族間売買に多くの経験のある不動産業者に依頼すべきなのです。

住宅ローン利用の絶対条件

親族間売買に住宅ローン利用が難しいことは解説しましたが、実は全く不可能と言うわけではありません。
親族間売買時に住宅ローンを組める条件をクリアすればいいのです。
住宅ローンの窓口である金融機関は、売買契約書と重要事項説明書、販売図面等の融資に必要な書類提出を求めてきます。
この各種書類って、不動産業者以外の者が作成したり、用意するのはとても難しい事なのですが、住宅ローン利用にはとても必要なのです。
どうしても住宅ローンを利用したい場合、売買契約書や重要事項説明書に宅地建物取引業者と宅地建物取引士の署名押印が有る書類を用意しなければ利用できないので、不動産業者の仲介無しには売買出来ません。

住宅ローン控除が使えない可能性がある!

親族間売買時に住宅ローンを組み対象物件を購入したときに最も注意したい点が住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が利用できない可能性があります。

住宅借入金等特別控除とは、個人が住宅ローン等を利用して、マイホームを新築、取得又は増改築等(以下「取得等」といいます。)をし、平成33年(2021年)12月31日までに自己の居住の用に供した場合で一定の要件を満たす場合において、その取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。

しかし、親族間売買では下記要件の中で『住宅ローン借入者が買った家に住むこと』と、『買主(住宅ローン借入者が売主と同居していない又は仕送りをしていない』において要件を満たしていない方が多いのです。
この方の場合、住宅ローン控除は利用できません。

住宅ローン控除の利用条件

住宅ローン控除の利用条件には、住宅ローンの返済期間が10年以上であることなどが条件になります。住宅ローンを組んでいても、返済期間が10年未満なら住宅ローン控除は使えません。
現行の住宅ローン控除は、毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されるという制度です。また、所得税からは控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。
なお、消費税率10%が適用される住宅の取得をして、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に入居した場合には、控除期間が3年間延長されます。

親族間売買であっても住宅ローン控除の適用を受けられる人は、人的要件と物的要件を満たす必要が有ります。

人的要件

*1. 買った家に住むこと

住宅ローン減税は、「自分が住むための家を買う」人が利用できる制度です。
親子間、親族間売買をした後、買主側がその家に住まない場合は住宅ローン減税を利用できません。

*2. 買主が売主と同居していない又は仕送りをしていない

また、取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でないことが要件の一つとなります。
「生計を一にする」とは、「同じ財布で生活している」という意味です。親子で同居していたり、生活費を仕送りで面倒見ていたりすると、生計を一にしていると判断されてしまいます。

親族間売買で注意すべき点は、もし土地や建物を取得する時に同居していたり、取得後に同居を検討してる方は住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の対象外になってしまいます

*3. 買主の年収が3,000万円以下である

年収が3,000万円を越えている人は、住宅ローン減税を利用できません。3000万円を超える年は住宅ローン控除が利用でません。

物件要件

また、住宅ローン控除の適用を受けられる物件にも要件が有ります。

*1. 床面積が50㎡以上であること

対象となる住宅の床面積が50㎡以上であることが要件となっています。この床面積の測定方法は不動産登記上の床面積とになります。

*2. 一定の耐震基準をクリアしていること

耐震基準については、木造の場合築20年以内、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は築25年以内であれば問題ありません。
また、家が古くても、耐震基準適合証明書や、既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)を取得してたり、既存住宅売買瑕疵保険に加入していれば耐震基準の条件はクリアできます。

この特例を利用したい場合、制度をよく理解いただくたえにもくれぐれも税務署に事前確認することをお薦めします。
詳細は 国税庁のタックスアンサー(よくある税の質問)の所得税【中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)】をご参照ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm

親子孫3世代

まとめ

親族間売買時には注意すべき点、重要ポイントを網羅し対処できる不動産業者(宅地建物取引業者)に依頼したほうが良いでしょう。
不動産業者の中でも親族間売買の経験と実績が豊富なプロへの依頼が重要になります。

YUIKAでは、全国各地で活躍している親族間売買の専門家(プロフェッショナル)を把握し、紹介もしておりますので、ぜひお問合せしてみてください。

案内  親族間売買へのお問い合わせ

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