必ず聞かれるマイホームの売却理由とその対処法

更新日2020-07-11 (土) 23:52:07 公開日2018年12月4日

売却理由

中古の不動産、特にマイホームを売却する際は、中古だからこそ、ほぼ間違いなく買主から売却理由を聞かれると思ってください。

具体的には、内覧時などで購入希望者と実際に顔を合わせた際に、さりげなくではありますが売却理由を聞かれます。
その売却理由の如何によっては、購入予定者が物件に悪い印象を受け、買うことが無くなる可能性もあります。

内覧時に聞かれなくても、後日、不動産会社へ確認が入ります。

売買契約時などにおいても「物件状況確認書」(告知書)を売主側が記入作成し、物件の状態を購入希望者に伝え、書面に残すことがほぼ間違いなくあります。

瑕疵

この書式は不動産会社により様々ですが、内容はほとんどが同じで、基本的には、雨漏りやシロアリの害、配管の詰まり、主要な木部の腐食など、物件の状況や周辺環境の情報などについて、過去に問題があったかどうかの有無などをチェックして記入するわかりやすくシンプルなタイプのものです。

書面に残すという事は、後にその記入が嘘だった場合には言い逃れ出来なくなるという事なのです。
告知義務のある瑕疵を意図的に隠して「物件状況確認書」(告知書)に記入しなかった場合、後から訴訟などの深刻な問題が発生する可能性があります。

⑤窓口相談

そのようなことから、もしも、何か気になることや実際に問題がある場合は、査定時や媒介契約時の段階において事前に不動産会社に相談し必ずアドバイスをもらうようにしましょう。

告知義務違反になるかどうかは不動産会社の担当者なら理解しているはずです。
担当者なら、告知事項に万が一気になるマイナス面があれば、それをフォローできるようなアドバイスを知っているはずです。

しかし、隠したまま、または告知義務違反になるようなケースなど、売る理由を買主に隠したまま、または嘘をついて売却した場合、その内容によっては契約違反による契約解除や損害賠償請求をされたり、重度の告知義務違反と判断された場合、裁判に発展する可能性も考えられるのです。

そのようなことがないよう、ここでは、売却理由の伝えるべき事項と実際の対応方法などについて詳しく解説していきます。

伝えるべき範囲を理解しておく

売買に影響のない売却理由

買主にほぼ影響がない売却理由をはじめに確認してみましょう。
下記のような理由でマイホームの売却を考えている場合は、購入希望者に売却理由を聞かれたとしても、そのまま正直に答えて問題は無いでしょう。

・転勤や子どもの通学のため売却
・子供の成長や独立などでの売却
・実家などを相続したりすることになったための売却
・高齢になり子どもたちと同居するための売却
・親や家族の介護のため
・マンションと一戸建ての住み替え
・収入が増えたことにより良い住まいに住み替えるため買い替え
・資金が必要になったため
・ご結婚のための売却
・今が売り時だと考えたため(税制改正などから)

売買に影響を与える売却理由

⑴離婚による売却
⑵住宅ローンの返済が困難になり売却
⑶物件自体に欠陥がある
⑷心理的負担になることがある
⑸学校やスーパーが遠く、生活環境が悪い
⑹近隣トラブルなど地域住民と揉めている
⑺騒音の問題に悩まされている

持分売却①住宅ローン

「⑴離婚による売却と⑵住宅ローンの返済が困難になり売却」の場合ですが、芸能人の離婚報道などで、離婚が身近になってきたという事もあるかもしれませんが、昨今では正直に伝えれば購入希望者も理解してくれる場合が多く、そこまで気になるような理由ではありません。
また、それに値引き交渉の材料にされてしまうような内容でもありませんので、あまり深く考える必要はないと思います。

ただ、まだ少数ではありますが、離婚や住宅ローンなどの問題を嫌がる購入希望者はいます。
離婚や支払い滞納が理由だとは売主も言いたくはないでしょうから、売却前にしっかり不動産会社の担当者と打ち合わせしておきましょう。
言い方、伝え方により購入者は何とも思われない場合が多いです。

売主が認識してない欠陥はどうなる?

まとめ

購入希望者に売却理由をどこまで正直に話すのか?ということを知っておくことが後のトラブルを避ける重要なポイントです。
売主が気になる売却理由でも、買主は全く気にならないこともあります。

また、売主が全く気にならない事でも、反対に買主はとても気になることもあるのです。
どんな理由があるにせよ、不動産会社の担当者にちゃんと伝え、しっかり打ち合わせをしてどう伝えるかを決めておきましょう。

バツ

基本中の基本は「くれぐれも嘘はつかないこと。隠さないこと。」です。

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