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【離婚】自宅など共有名義の不動産を売却するときの問題点と注意点!

更新日2020-07-11 (土) 22:05:28 公開日2018年11月24日

結婚したとき共有名義で買った自宅!
離婚が決まり売却することになった...
共有名義の自宅を売るときの問題や注意することは!?

共有名義

夫婦が共有で購入した自宅などは、離婚の際に大きなトラブルの原因となってしまいます。
まして共有持分の売却となると、財産分与の問題も絡むためなかなか解決しない事案でもあります。
ここでは離婚するとき共有名義の自宅をどうするのか? 戸建てやマンション売却をするときの共有名義・共有財産の問題点と注意点、離婚にまつわるよくあるトラブルの解決策について解説します。

★目 次★【【離婚】自宅など共有名義の不動産を売却するときの問題点と注意点!】


共有名義の自宅売却は、決してスムーズにはすすみません。
離婚などでお互いの関係がおもわしくない場合、とくに共有不動産の売却が複雑になります。

結婚するとき、自分たちの家を持ちたいと夢見る人は少なくありません。
家を購入できたときは喜びでいっぱいでしょう。
だからこそ、家の権利関係まで細かく把握していないというケースがほとんどなのです。

中には、その家の名義が共有なのか、夫または妻のどちらかの単独名義なのか、それもわからないという方もいらっしゃいます。
ちなみに家の名義は、地域の法務局で「不動産の登記簿謄本」を取得することで確認できますので共有名義かどうかわからない場合は事前に確認されることをおすすめします。

高度成長時代は、夫が働いて妻は専業主婦というケースがほとんどで自宅の名義も夫の単独名義が普通でした。

しかし、女性の社会進出に伴い、だんだん共働きが多くなってきたこともあり、夫と妻の「共有名義」で自宅を購入するケースが増えてきました。

✿自宅の夫婦共有名義とは
夫婦がそれぞれが資金(現金)を出しあったり、住宅ローンの借入をして土地や建物を共有で購入したときの名義を言います。

マイホーム

🌸共有名義にする理由

共有名義にする理由(メリット)

①共有名義にすることで、夫婦の収入を合算することになり多くのお金が借りられる

②共有名義であるため、住宅ローン控除を2重に受けられる

✿住宅ローン控除とは
住宅購入価格の一定割合を所得税から税額控除できる制度です。
(年末の住宅ローン残高の1%が税控除となる)
共有名義の場合、夫と妻の両名が利用できます。

③住宅を売却するときの3,000万円の特別控除」を2重に受けられる

✿3,000万円の特別控除とは
売却した時の譲渡益(利益)が出た場合、3,000万円分控除できる制度です。
共有名義の場合、夫と妻の両名が控除できるため、あわせて6,000万円分の控除となります。

🌸離婚率増加

女性の社会進出が増えてきたことにも関連して、離婚の増加率も高くなっています。
3組に1組が離婚(厚生労働省統計)する時代になっています。

離婚となれば、とうぜん財産分与の話になります。
そこで問題となってくるのが、自宅など、共有名義の共有不動産です。

離婚

🌸財産分与

✿財産分与とは
離婚の際には、相手方に対し財産の分与を請求することができる(民法768条1項)

この法律で定められているように、財産分与は婚姻中に夫婦が協力して築き上げた共有財産を、離婚時にそれぞれの貢献度に応じて分配することをいいます。

一般的な目安として、共働きであれば5割、夫がサラリーマンで妻は専業主婦という場合であれば、3割から5割程度として、話し合いで決めます。

この法律の考え方として「妻が専業主婦だったとしても、夫に対する貢献があっての財産です」という意味で、公平に分与すると定められています。

投資用不動産

この記事では、離婚にともなう共有名義の共有財産である自宅売却についてご案内しておりますが、もし、投資用不動産を所有していたら共有財産になるのでしょうか。

投資用不動産(アパート賃貸経営など)が共有財産と考えられるのは次の通りです。

■婚姻中に給与により取得
婚姻中の夫の給与などで不動産投資(妻が専業主婦の場合も含む)

■夫婦共有名義でローン借入
夫婦共有名義で投資用不動産のローン借入

■夫婦どちらか一人の名義でローン借入
夫または妻の単独名義でローンを組んでいるが夫婦双方がローンの返済をしている

これらの不動産投資は「夫婦双方の寄与により形成維持してきた共有財産」といえるため、財産分与の対象になると考えられます。

その他、財産分与の対象となるもの

・婚姻後の現金・預貯金(名義人は夫でも妻でも可)
・有価証券、投資信託
・土地・建物などの不動産
・家具・電化製品
・自動車
・骨董品、美術品、宝石、着物など高価なもの
・ゴルフ会員権など
・退職金
・年金
・負債(住宅ローン・子どもの教育ローンなど)
・保険(自動車保険・生命保険・損害保険・学資保険など)

保険は、生命保険と損害保険に区分されます(一般的には貯蓄性を備える生命保険が財産分与の対象)
生命保険の財産分与については、保険会社へ依頼することで解約時の返戻予定金がわかりますので、試算結果をもとに財産分与の話し合いが可能です。

投資も含み、財産分与は何が対象なのか、どうやって分与するのかなど、それぞれ具体的な判断や手続きが必要となりますので、当事者同士で決めるのではなく、弁護士などの専門家に相談された方が良い場合もあります。

話しを戻します。
共有名義の共有財産である自宅は当然、財産分与の対象になります。
共有名義の自宅は「売却」がいちばん良い方法だと思います。
この場合、売却した代金を持分の割合で分けることになります。

ただ、共有名義の自宅売却は、売却不可能になるパターンやトラブルの発生が多々あります。

🌸名義人同意の問題

当然ですが、共有名義の自宅は、お互いが共有者となりますので、夫または妻だけのものではありません。

問題点のひとつは、共有名義の自宅を売却する時は、共有持分の比率は関係なく、名義人全員(夫と妻)の許諾(承諾)が必要になるということです。

たとえば、夫は「家を売却して得たお金を財産分与として分けたい」と思っていても、妻は「その家に住み続けたい」と主張する場合、妻の同意が得られませんので売却は不可能です、

また、夫が行方不明で、連絡がつかないという場合も、行方不明の夫の同意が得られませんので売却は前に進みません。

このように、離婚により、関係性が悪化しているときの売却が多いため、お互いの意見が分かれ、かなり難しいケースになる可能性があります。

🌸第三者へ依頼するための費用の問題

妻は売却をしたいと考えているけど、どうしても、夫の同意が難しく売却できないという場合の解決策として、司法書士の先生など第三者を間に入れて売却を進めるという方法があります。

司法書士の先生と不動産会社が間に入り、夫から、売却する旨の委任状に署名・捺印をいただいて承諾をとります。
最終的には、所有権移転まで進行します。
離婚という険悪な状態であれば、この方法で自宅を売却することが必ずうまくいくとは限りません。
ただ、そうしなければ前に進まないという状況であれば、費用はかかりますが、第三者を入れることで温度差を調整しながら前に進むと言うやり方が懸命だと思います。

🌸共有名義の持分を譲渡する場合の問題

これも改善策のひとつですが、たとえば妻の持分を夫に譲渡します。
一度、夫の単独名義にしたあと、売却すると言う方法です。
窓口が一本化されて、スムーズな売却につながるケースがあります。

ただし、注意点があります。
通常、家を買うときは多くの人が住宅ローンを利用されます。
離婚することになった夫婦が結婚当初共有名義で家を買ったとき「連帯して債務を引き受けます」というケースになっているはずです。

仮に、その返済がまだ残っている状態で、妻の持分を夫に譲渡して、夫が住宅ローンを返済するようになった場合、何も問題なければ良いのですが、万が一、夫が返済を遅延・滞納したときには、妻にも支払いの責任がおよぶことになります。

住宅ローン支払責任

🌸夫と妻の両名が共有名義の自宅売却に同意した場合

売却するために必要となるもの

・夫と妻の印鑑証明
・夫と妻の実印
・夫と妻の各種契約書(売買契約書・重要書類説明書など)の直筆のサイン

すべて準備できない場合売却は不可能です。

売却までのスケジュール

「売買契約書の締結日」「引渡し・決済日」には、共有者(共有名義)全員の立ち合いが必要になります。

ただし、離婚が原因で自宅を売却するのは売れにくい可能性も...

離婚

🌸売却価格で住宅ローンが完済できない問題

夫と妻が同意の上で自宅を売却することを決めた場合、住宅ローン残債以上の価格で売却できた場合は、ローンを全額返済できますので一般的な売却方法で問題ありません。

しかし、ローン残債より低い価格でしか売却できなかった場合は、預貯金などを不足分に充当して返済することになります。

金融機関は、原則としてすべて返済が終わらなければ抵当権を抹消してくれません。
抵当権が抹消できなければ、自宅を売却することは不可能です。
そのため、預貯金がない(たりない)場合は、「任意売却」という方法を取らざるを得ないということになります。

【S18】任意売却

✿任意売却とは
不動産会社が間に入り、本来、住宅ローンを全額返済しなければ解除されない抵当権などについて金融機関と交渉して認めてもらい、一般の流通市場で売りにだす売却方法です。

任意売却で売却したが返済がまだ残る場合

債権者(金融機関)と債務者(夫と妻)で支払方法を相談した上で返済していくことになります。

🌸不動産価格とは?

不動産の価格は「一物四価」「一物五価」と言われます。
政策目的等により、いろいろな価格がありますので、自宅の価格をだすのは大変難しい問題です。

✿一物四価とは
①実勢価格
②公示地価
③固定資産税評価額
④相続税路線価
この価格が該当します。

✿一物五価とは
①実勢価格
②公示地価
③固定資産税評価額
④相続税路線価
⑤基準地標準価格(都道府県地価調査価格)
この価格が該当します。

一物四価と一物五価のどちらになるかは、基準地標準価格を公示地価の補完と考えるか、別として取り上げるかで異なります。

🌸不動産価格の確認方法

固定資産税額で把握できる?

家の固定資産税は、毎年1回、4月に納付書がきます。
所有者に対してこれだけの金額を納付してくださいという通知です。
そこに家の価格が明記されています。
固定資産税でいう家の価格は評価額です。
ただし、この評価額は、実勢価格とは異なります。
あくまで税金計算のための価額であり、国の公示地価×70%を目安に設定(7割評価)となります。
固定資産税で、両人が公平で納得できる価格が把握できるかというと難しいと思います。

相続税路線価額で把握できる?

✿相続税路線価とは
相続税や贈与税を算定する際の基準となる路線価のことです

✿路線価とは
土地がいくらなのかを調べる代表的な指標のことです。
接している道路に、1㎡あたりの価格(標準的な価格)が書いてあります。

相続税は、相続があった時の税金です。
この価格も固定資産税とおなじように時価と比べると低くなります。

そもそも、公平でお互いに納得する価格というのは市場で決まるであろう価格になりますから、「固定資産税」・「相続税路線価額」
この2つの評価は適さないと考えるのが妥当だと思います。

不動産会社の無料査定で把握できる?

無料というのはとても魅力です。
無料査定は非常に使いやすいと思います。

ただし、問題点もあります。
たとえば、夫がA社に依頼した査定金額と、妻がB社に依頼した査定金額の差が非常に異なる場合があります。
不動産会社の無料査定は複数の業者に依頼し比較することが必要です。

複数不動産

また、インターネットを利用してご自身でおおよその査定額を確認することもできます。

■土地総合情報システム

【S5】土地総合情報システム

土地総合情報システムは、国土交通省が提供している実際の取引価格情報を提供するシステムです。
不動産購入者のアンケート結果に基づいた取引価格情報、そして都道府県の地価調査情報を公表しています。
土地総合情報システム

■不動産ポータルサイト

不動産ポータルサイト

不動産ポータルサイトで確認される方が一般的には多いようです。
Athome(アットホーム)
SUUMO(スーモ)
HOME’S(ホームズ)

■一括査定サイト

一括査定

査定をしてほしい家やマンションの物件情報を一度登録することで複数の不動産会社から査定見積りをとることができるサービス
(無料)です。
■HOME4U
■すまいValue
■リガイド
■イエウール

より正確な不動産価格を把握できる方法は?

不動産鑑定士による鑑定評価です。
不動産鑑定士に依頼することが、最も公正で専門性もある価格がでると思います。

不動産鑑定士というのは、不動産の価格に関する専門家です。
国家資格であり、提出した査定額や鑑定額は、公正性を担保しなければならないことが法律で定められています。

🌸まずは不動産会社に相談することをおすすめします。

より正確な自宅の価格をだすためには、不動産鑑定士に依頼することが良いと思います。
ただし、不動産鑑定士に依頼する場合、鑑定料などの報酬が必要になります。

Q&A

離婚による共有名義の自宅は、共有者(共有名義人)である夫と妻の両名とも承諾した上で、売却することが、いちばん良い方法ですが、売却するにしても、しないにしても、まずは、信頼できる不動産会社に無料査定を依頼し相談されるところから始めることをおすすめします。

「共有名義の自宅売却や財産分与について詳しく知りたい、どの専門家に相談すればいいかわからない」とお考えの方はぜひYUIKAへご相談ください。

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